【資産運用Q&A】確定拠出年金(401k)は貯蓄型にしておく方が良いのかどうか
<Q.>(男性・30代前半)
現在、会社にて確定拠出年金で運用を行っています。
これまでは運用内容を良く理解しておらず、リスクをかけないように貯蓄型の商品にほぼ100%配分し、ほとんど放置しておりました。しかし、このままではもったいないと最近しっかりと運用をしようと考えているのですが、どうしていくのがいいのか分かりかねています。
運用についてのアドバイスをいただけますでしょうか。
運用スタイルとしては、50%を貯蓄型の商品に、残り50%で運用をしていきたいと考えています。
現在最も悩んでいるのはスイッチングについてです。
所有している貯蓄型商品の半分程度を株式などにスイッチングした方がいいのではないかと考えています。しかし、最近の株価を見ると数ヵ月前より急激に上昇してきており、今スイッチングするのがいいのか、しばらく状況を見た方がいいのかわかりません。
宜しくお願いします。
<A.>
◯◯さん、
初めまして、K2 Investment の眞原です。
まず、確定拠出年金(401k)は運用商品なので、貯蓄型にしておく理由は全くありません。そもそも、確定拠出年金は「自分自身の年金を運用して殖やしましょう。」というのが大前提のコンセプトです。(要は、国や企業から「年金は自己責任」の押し付けで導入されているもの)なので、貯蓄は貯蓄で銀行などで預貯金をしておくものと考え、しっかり分けてお考え下さい。
次に、401kの運用比率ですが、上記の前提を踏まえると50%が貯蓄型というのは、401kで積立投資している意味がありません。◯◯さんの企業がどこの運用会社の401kを導入しているのか分かりませんが、401kで投資できる投資信託(ファンド)はおおよそどこも同じで一般的な投資信託の二番煎じのモノが多いです。(=結局はマーケット環境に左右されるだけで、マーケットが良ければ増えるが、逆ならマイナスになって回復し難いものが多い。)
そうした中で、選択した方が良い資産内容をまとめるとこちら。
・先進国株(米国を中心)
・先進国株(テーマ型)
・新興国株(アジアエマージング株を中心)
・外国債券(ハイ・イールド債など)
・コモディティ(金関連)
・ヘッジファンド(オフショアファンド)
上から4つは401K内で選べるファンドが多いと思いますが、下の2つの資産は401kのように毎月一定金額を積み立てる海外積立投資から投資出来る資産です。積立投資においても資産分散は必ずしましょう。
<「スイッチング」について>
401kや海外積立投資においては短期的な「資産の上げ下げ(相場観)」は排除して投資しましょう。その為の月々自動的に一定金額を買い続けて、取得単価を下げる効果を狙うドル・コスト平均法です。ただ、重要なポイントとなるのは「ブレが大きく、先々に伸びていく資産」へ積立投資する必要があるということです。
相場観(「上がっているから、下がっているから積立投資をしよう、やめよう」という判断)は積立投資において排除しなければ、ドルコスト平均法や複利運用の効果は少なくなってしまうので注意が必要です。
代表&投資アドバイザー
眞原 郁哉