【資産運用Q&A】NDF取引(ノンデリバラブル・フォワード)とは?
<Q.>
投資信託の通過選択型(ブラジル・レアル)などに出てくるNDF
<A.>
◯◯さん
初めまして、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。
ご質問にお答します。
まずは少し専門的にお伝えすると「NDF取引」というのは「将来のある時点の為替レートを、現時点で予め確定する為替取引」のことです。NDF(Non Deliverable Forward)=ノンデリバラブル・フォワードと言います。
これだけで「特殊な取引なんやな!」と理解して貰えれば良いのですが、もっと噛み砕いてお伝えする上で、為替取引においては同じく「フォワード取引」というものも理解してもらう必要があります。
「フォワード取引」というのは、これは為替ヘッジをする時に為替予約においてUSD、EUR、JPYなどの主要通貨間で用いられる取引で売買総額を該当通貨で受け渡しをします。
一方の「NDF取引」は大部分の新興国通貨を対象に用いられ、直物為替(スポットレート)と為替予約レートとの差額のみをUSDなど主要通貨で受け渡しをします。
将来の為替を予測するのは難しいのですが、理論上将来の為替レートは、スポットレートと売買対象通貨の2通貨間の金利差を基に算出されます。(=金利裁定)ただ、上でお伝えしている『フォワード取引』や「NDF取引」では、金利裁定のみならず為替を取引する参加者の為替見通しなどを反映する需給も為替予約レートに影響してきます。
まして、ブラジル・レアル、インドネシア・ルピアなどの新興国通貨は、金融システムが十分に整っていないので制約や取引参加者が少ない結果、金利裁定が働きにくく取引参加者の需給の影響を強く受ける傾向にあって、結果理論レートよりも大きくブレてしまうことがある=ハイリスク・ハイリターンになるということです。
まとめるとこちらです。
少し専門的な内容なので、ザックリ『新興国通貨は実際のレートとは違って、ハイリスク・ハイリターンにブレる可能性が高い』と考えるのが良いでしょう。
代表&投資アドバイザー
眞原 郁哉