【初心者の心得】アベノミクスは「中間層の破壊と格差拡大(資本主義)」
こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。
皆さん自分や家族の将来の為に「資産運用していますか??」
さて、今回の資産相談ホームページブログでは『アベノミクスは「中間層の破壊と格差拡大(資本主義社会)」』という情報です。
日経平均株価が順調に上昇し、7年7ヶ月ぶりに終値ベースで18,000円台を付けて大盛り上がりだったようですが、果たして「株価が上がれば、個人所得は増えるのか?」はたまた「暮らしぶりは良くなるのか?」という点が疑問だと思います。
アベノミクスも2013年末から始まり1年数ヶ月が経過していますが、結論から言うと「アベノミクスは「中間層の破壊と格差拡大(資本主義)」だと考えられます。
どういうことか、3つの数字から確認してみましょう。
まずは、
「給与所得」について。
<国税庁(民間給与実態給与調査 H25)>
数字が細々してますが、一番下の「計」欄の上から1、2行目に注目。
区分でいうと年間所得「200万円以下」の人たちが合計1,100万人を超えたという推移(前年から約30万人増加)。この「200万円以下」の働き手はワーキングプア(働く貧困層)と呼ばれていますが、この層がジワリジワリと増加傾向にあると言えます。
次に、
「実質賃金は増えているのか?」について。
<厚生労働省毎月勤労統計>
表の真ん中当たり「実質賃金」という縦欄の一番下、−2.5%(対前年比)とあり、平成24年から3年連続で減少しているとのこと。
最後に、
「貯蓄」について。
「金融資産(運用の為または将来の為に備えて蓄えている部分)」を保有しているかどうかという質問に対する回答がこちら。
<金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(年間収入別推移)」>
若年層(20代、30代)が突出して多いのは分かりますが、これら全てを平均すると30.4%(前回31.0%)と3,900名近い人からのアンケートのうち30%が「貯蓄が無い」という回答だったそうです。
ここまで読み進めてきて「アレ?当てはまるぞ!」「いやいや、当てはまらないよ!」と様々あると思いますが、大枠で日本人の所得と貯蓄(金融資産)については的を得ている結果のようです。
話を元に戻すと・・・アベノミクスで日本の株価は上昇しました。この恩恵を受けられるのは「株式を保有している人たち」です。誰でしょうか?その多くは高齢者世代、そして富裕層ですね。
アベノミクスの3本の矢の中で、黒田日銀総裁率いる日銀が行っている「金融緩和」は、マネーをジャブジャブにして株価を押し上げる効果があります。株式を保有する高齢者世帯や富裕層は嬉しいですね。自民党に投票したくなります。
一方、株式を保有していない世代(特に若者世代や先ほどのワーキングプア)は、株価上昇の恩恵は受けられず、むしろ金融緩和による「円安」によって物価が上昇し「実質賃金」が減っていく結果に繋がります。
昨年しきりに春闘で「ベア要求」をやっていましたが、2013年〜2014年で給与が大幅に増加したのは大企業の経営者層だけです。大企業は経団連に加盟している所が多いので献金という形で安倍政権を応援して、アベノミクスの金融緩和を推し進めれば、なおさら自分たちの所得は増えていきます。そこで働く一般社員や中小企業の社員の所得は、実質賃金下落で分かるように「円安=モノの価値上昇」で結果的に増えていないという結果です。
若い世代やワーキングプア層にとっては、実質賃金減少や貯蓄が出来ないという結果のようですが、これはジワリジワリと「中間層(日本のサラリーマンはここの層が一番多い)」にも影響が出始めると思います。厄介なのはあまり気付かない内に円安のネガティブ要因(価格上昇、実質賃金下落)に繋がるということです。
アベノミクスは、株式保有率が高い高齢者、富裕層(持つ層)、若年層、ワーキングプア(持たない層)の差を拡大させつつ、更にその間の「中間層」を破壊する政策のような気がしています。。
これが「資本主義」だと言えば、それまでなのかも知れませんが・・・。
直近、年金基金の解散(積立不足)の報道もありましたが、人口が減りゆく国に生きている以上は、お国におんぶに抱っこ、老後は安泰なんて時代ではありません。特に若い世代は、現役時代が長い分、今からでも自分や家族の為にも資産運用(コツコツと月々始められる海外積立投資などの積立投資)を始める方が良いと思います。
自分自身の未来は、自分自身で創って、守っていく必要があります。