【初心者の心得】「どのくらいの資金を投資に充てるか?」(一括投資)
こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーのマハラです。
今回は投資初心者が投資する際の悩みの1つである「いくら投資すれば良いのか?」という情報です。
それを決めるには大きく下記3点が関係してきます。
1.)投資家のリスク許容度(と総資産)
2.)年間平均目標リターン
3.)投資年数
それぞれを確認すると、
1.)投資家自身ののリスク許容度(と総資産)
例えば、退職金や相続、その他貯蓄で3,000万円程度のまとまった資金がある投資初心者のケースで考えてみます。他に一般的な保険などにも加入しているとします。
この3,000万円を全て「資産運用(リスクに晒す)」に回す事は考えられないと思います。基本的に現金(Cash)は流動性が高いので「万が一」が合った場合、それに対処する資金となるので一部資産は現金で持っておきます。では、その「万が一」とは何なのか?という点です。
具体的には大ケガ、病気、事故、失業など、ネガティブな要因の事柄が多いですが、これらは実は保険に加入していればおおよお対応が出来る場合が多いです。その為に皆さんが「万が一」に備えて進んで加入している「保険」ですからね。
では保険では対応が困難な「万が一」の場合は?と考えると、恐らく即座に必要となるお金(=生活資金)となると思います。一般的には6ヶ月程度の生活資金がプールされていれば良いと言われています。仮に1ヶ月の生活費を25万円とすると、6ヶ月で150万円を現金で置いておけば最低限「万が一」には備えられることになります。
更に、今後数年間で支出する予定の資金、例えばこどもの教育資金(入学金など)、車の買い替え資金、旅行資金、マイホームの頭金、リフォーム資金、などが挙げられますが、これをおよそ350万円程度と仮定します。
すると150万円+350万円=合計500万円は毀損してはならない資金として保持しておくべきとなります(Cashとして運用に回さない資金)。となれば、3,000万円ー500万円=2,500万円と最大でもこの2,500万円は運用に回せる資金と考えられます。
この2,500万円を株式やFX、ブラジルレアルなどの新興国通貨ファンドといってハイリスク・ハイリターンな投資に全て回すことは、過度なリスクを取っているという事はほとんどの人が分かると思いますが、実際に資産運用を始めると気がつけばそういう資産に片寄っている投資家が多いのが実情です。
その理由として挙げられるのが、下記の2点を意識していないためです。
2.)年間平均目標リターン
3.)投資年数
確かに株式やFX、新興国通貨ファンドなどは、その性質がハイリスク・ハイリターンなので1日で20%上昇する場合もあります。20%上昇すれば2,500万円であれば3,000万円になりますね。運良く一度このような経験をすると「もっと、もっと」となるのが人間の欲望です。
ただ良く考えれば分かりますが、このような資金の投じ方は「投機」であって「投資」ではありません。ハイリスク・ハイリターンな資産は、上昇すれば結果的に良いものの下落するブレ幅も同程度考慮に入れる必要があります。
「かの有名なウォーレン・バフェットも株式に資金を投じているじゃないか!」という声が聞こえて来そうですが、彼は様々な情報を分析し銘柄を選定して中長期での株式保有で企業の成長性に「投資」をしています。上記とは似て非なるものです。
一方、多くの個人投資家は資産運用を始める時点で投資年数や年間平均リターンを設定しない場合が多く、結局のところ目先の上下が気になり単に上げ下げのギャンブル投機に走ってしまいがちです。ですので、運用額が決定してから運用を始めるに当たり、下記の点を踏まえたいところです。
過度にリスクを取らないようにする5つの考え方。
1.)高いボラティリティ資産(株式、レアルなどの新興国関連)の割合を減らす。
2.)株式や債券と相関性が低いオフショアファンド(ヘッジファンド)資産を持つ。
3.)海外積立投資での投資手法(ドルコスト平均法)を活用して中長期で積立投資をする。
4.)感情に左右されず利益確定と損切りを行う。
5.)目先の上げ下げに囚われず、中長期(5〜10年)での視点で考える。
書籍やインターネットであれこれ学ぶことも大事であるのと同様に「資産運用」は実践していかなければ学べない部分もあるので、自身の投資資金を設定して、目標を決め、リスクを減らしながら中長期での運用を心がけたいものです。