【為替】やよい軒、価格改定!(円の価値下落)
こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。
今回の資産運用相談ホームページブログでは「やよい軒、価格改定(円の価値下落)」についてです。
ご存知、福岡県に本社を構えるPLENUS Co.,ltd(9945.T)の「やよい軒」が先日、価格改定を行うことを発表しました。要因として挙げられているのが「原材料価格や人件費の高騰」です。
みんな大好き500円台で食べられた定食(しょうが焼き定食)が、とうとう600円台へ乗って来ました。これは、やよい軒通いをしている人にとっては一大事です!
それでは、どのような価格改定が行われるのでしょうか?
(出所:やよい軒HP)
私個人的に大好きなチキン南蛮定食も690円から740円へと、なんと7.2%価格が上昇しています。このような価格の上昇や下落については、単に価格のみの比較や考察ではなくパーセンテージで見る方がより客観的かつ比較しやすくなります。
実はこれは資産運用においても同様です。投資している投資信託(ミューチュアル・ファンド)や、オフショアファンド、海外積立投資のファンド価値が単に「上がった、下がった」と感情的に一喜一憂するのではなく「自分の目標に照らし合わせて、投資している先の運用パーセンテージとしてどうなのか?」を元に、利益確定や損切り、ファンドのスイッチングやリバランスなどを考えることが資産運用でも重要です。
さて、やよい軒の価格改定に話を戻すと『なぜ、価格が上昇するのか?』ということです。
やよい軒のHPから文言を拝借すると、
『・・・(割愛)近年、外食市場を取り巻く環境は、原材料価格や人件費の高騰など厳しい状況にあり、店舗運営に関わるコストの上昇は、今後も続いていくことが見込まれます。このような状況下において、現在の価格を維持するのが厳しい状況となり、やむをえず価格改定をさせていただくこととなりました。・・・(割愛)』
ということで、ポイントは2つ。
1.)原材料価格や人件費の高騰など厳しい状況
2.)店舗運営に関わるコストの上昇は、今後も続いていくことが見込まれます
ポイントの1つには原材料(コモディティ)価格の上昇が上げられています。コストが上昇しているにも関わらず、同じ価格で販売していれば企業として利益が削られていきます。また人件費の上昇は安倍政権のベア(ベースアップ)推進が直接的にであれ間接的にであれ後押ししていることでしょう。これも企業側からすればコストアップです。
このコストを吸収するには、売上げを伸ばすしか選択肢がありません。
故に、価格改定です。
では、消費者側(食べる人)の所得は単純に7%以上も増加しているのでしょうか?
結局所得が増えずにモノの上昇が続くと、出費のみが増えて改めてデフレマインドになっていきます。(消費をしないため)
2つ目のポイントとして、今後も続いていくことが見込まれるという、ややネガティブな印象を受ける文言です。やよい軒としては今後もこの原料高(=すなわち円安傾向(円資産価値目減り))を懸念してリスクを考えているように捉えられます。
島国である日本は多くの食料品を輸入に頼っています。だからこそ、このような外食産業にとってはジワリジワリと原材料高のコスト増(円安による輸入価格上昇)に繋がり、最終価格に転嫁せざるを得ない状況になっていくという構造です。
やよい軒と同様に2014年12月9日に吉野家HD(吉野家)が米国産バラ肉の価格上昇を理由に、牛丼並盛りを300円から380円(26%増)に値上げしたことも記憶に新しいですね。
ジワリジワリと円安(円資産価値目減り)による経済へのダメージが蓄積されていきそうな雰囲気です。それを防ぐには、円資産以外の通貨への分散が必要になっていきますね。
<USD/JPY 為替5年チャート>