【為替】ロシア緊急利上げ!新興国ショック!(ブラジル・レアル)
こんにちは、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。
今回の資産運用ホームページブログでは「ロシアの緊急利上げ(10.5%→17%へ)」についてお伝えします。
また今回の内容としては「ロシア」なのですが、特に日本人投資家が銀行員や証券マンからガンガン勧められて投資してきた「ブラジル・レアル関連のファンドや債券」を持っている投資家には要注意な内容です。
まずはUSD/RRBの為替チャートを確認しましょう。
完全にルーブルの通貨価値が下落しています。(上がルーブル安、下がルーブル高)
ロシアは今年に入って6回目の利上げで、今回の大幅な利上げに踏み切りました。
しかしながら、ルーブル安は止まる様子を見せていません・・・年初からルーブルは49%安、中央銀行は外貨準備から800億ドル(約9兆4,000億円)を投入してもこの通貨安に歯止めを掛けられていないのです。
そして、原油価格下落もロシア経済にダメージを与えています。また、あまりニュースで大きく取り上げられていませんが、南米ベネズエラ、ブラジル、メキシコの通貨マーケットも急落しています。
「あれ?どこかで見覚えがある状況。」と思われた方!
そう、1998年のロシア危機に酷似している経済環境にあります。ちなみに1997年はアジア通貨危機でした。現在、東南アジア(タイの株式、インドネシアの通貨)も急落しています。経済が脆弱な新興国の同時経済ショックに近い状況下にあります。
通貨安になれば、ドル建ての負債がドンドン膨れ上がりデフォルト(債務不履行)リスクが高まります。ロシアのルーブル危機が投資家や投機家の連想を生んで、特にブラジルの大手石油会社(ペトロブラス→事実、株価が急落=汚職操作の影響も含め)売りやレアル安などへの波及が懸念されます。
さて、ここから投資家はどのように行動すれば良いのか?大きく3つお伝えします。
1.)ブラジル・レアル関連のファンドや債券は、早期に売却(利益確定、損切り)
2.)新興国資産を売却し、米ドル建て中心に先進国資産への投資へ
3.)海外積立投資で新興国資産(特にアジア資産)を積立投資している場合は、継続投資(ドル・コスト平均法の活用)
1997年や98年とはポジティブに異なる点は、各国の外貨準備高(ドル資産)が増加したこと。一方ネガティブなのは、より一層グローバルに経済が結びついているのでロシアの動きや原油動向が南米新興国(ブラジルやメキシコ)、東南アジア諸国へ短期間に波及してしまうことです。
さて、そんな中で明日(12/17)、米国では年内最後のFOMC(米連邦公開市場委員会)があります。FRBの声明文の中で「当分の間(considerable time)利上げをしない」という文言を残し、ロシアなどの新興国に配慮するような決定が下されれば、短期的に米ドル売りになるでしょうし、一方で、配慮しない文言(「辛抱強く(patient)低金利を続ける」などという文言への変更)になれば、更に新興国ショックが大きくなるように想定されます。
投資家は、新興国ショック(特にブラジル、ロシア)のリスクを減らす上で、そのようなファンドや資産売却に動く方が賢明でしょう。もし「これは大丈夫?」とお悩みの場合は、下記の直接相談からご相談下さい。