東京電力、1割人員削減
東京電力がついにリストラを発表。全体の1割に当たる3000人を削減するらしい。同時に希望退職も募り、業務も縮小していく。
それでも従業員の給与は高いし、もらっている年金も多い。年金の計算式によると現役社員が年2%、OBが年5.5%の利率をもらっているという。資産運用をしたことがある方ならわかると思うが、こんな高い金利、どうやって出そうと言うのだろう。日本円であれば日本国債は金利がつかない(10年物でも1%つかない)し、日本株であればプラスどころかマイナスリターンである。運用するとすれば海外のものしかないのだが、日本円で年金を払わなければならないので、常に日本円との損得を気にしなければならず、今は円高でプラスどころかこれまたマイナスリターンである。
世間ではこういう金融商品(年金)をねずみ講という。以前、NYSEの会長だったマードフがやっていたのもこれ。高い金利がつくと言いながら、実際はなんの運用もしておらず、先に申し込んでいた人(OBや年金受給者)へ後から申し込んだ人(現役社員や年金支払いをしている人たち)のお金をそのまま優先的に高い金利で支払っていく仕組みである。これであれば先にこの仕組を作って参加した人たちは、その仕組(年金)が潰れない限りは永遠に高い金利(2%や5.5%)がもらえるのである。そう、ねずみ講である。
社会の仕組みがねずみ講である原因は簡単。そもそも支払っている金利が高すぎるのである。あまりに現実的な金利とはかけ離れすぎている。基準価額10,000円を下回っている毎月分配型の投信と同じで、年金もどんどん元本を取崩していくのだから、どこかではなくなってしまう、もしくは10,000円の基準価額が5,000円になってしまうということである。
このリストラ策を名目に電気料金を上げてくるのが東電だが、もっともっとギリシャ並の削減が必要だと思う。そもそも破綻するはずの企業が税金によって救われているのだから、こんな甘い条件で国民が納得するはずもないだろう(もちろん国民がこういった仕組みを理解していることが前提条件となる)。