日本の公的年金、新興国株へ投資開始

来年夏から日本の公的年金の運用もついに新興国の株へ投資することを決めたそうです。

正直、今更??と思うところですが、これが現状です。とことん判断が遅いのです。

新興国株をいれた後の公的年金の運用配分は以下のようになります。

国内債券:67%
国内株式:11%
外国株式(新興国株含む):9%
外国債券:8%
短期資産:5%
←ここは公的年金を支払う時のため

ということで、まあ入れるといってもちょっとだけ。きっと個人投資家の皆さんがこのポートフォリオを見たら、「全然リスクを取ってない」という印象があると思います。そう、個人投資家の方がよっぽどリスクを取っているからです。

ポートフォリオについてはこちら

私のところにも休みも関係なく(というより、比較的時間が空く平日夜や週末のお問合せが多い)、お問合せが来ますが、現在の投資状況(ポートフォリオ)を伺うと、断然以下のような資産が多いです。

・ブラジルレアル建て債券投信(毎月分配型)
・外貨建てハイイールド債投信(毎月分配型)
・外貨建て世界REIT投信(毎月分配型)

たまに債券型投信(毎月分配型)でないと思ったら・・・

・世界インフラ関連株投信
・ブラジル株投信
・インド株投信
・インドネシア株投信
・南アフリカ株投信

などです。これが〇〇証券に限らず、どこの証券会社でも銀行でも同じように勧められて、そのとおりに保有しています。

上記のファンドというのは、標準偏差(ボラティリティ)でいうと、ゆうに年率30%を超えるリスクを抱えています。つまり年間平均(約65%の確率)で、上下30%(上に30%、下に30%)ブレるということです。「リスクがある」ということは聞かされていても、決してこのくらいブレ(リスク)のあるものだというのは聞いていない方がほとんどです(というよりほぼ100%)。それを知った時にはすでに損をしていて、どうしたらいいかわからないので、私のところへ問合せをもらえるという段階です。

標準偏差(ボラティリティ)についてはこちら

要は証券会社、銀行に入れているものはほとんどすごいリスクを取ったポートフォリオになっているため、皆さん知らず知らずのうちにすごいハイリスク=ハイリターンの状態になっているのです。しかし話を聞くと、まったくそんな方ではありません。「リスクを抑えたい」というのが大半なのです。それが個人投資家の考えも聞かずにファンドを勧めてくる証券会社や銀行のセールスマン(販売員)からつい買ってしまってこうなっているというだけなのです。そりゃ彼らから見たら、公的年金の運用なんて「全然リスク取ってない」と思われて当然ですよね(笑)。

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