
銀行株が秘めている可能性 | 【公式】資産運用相談ホームページ
マイナス金利の導入が発表されてから約3ヶ月が過ぎました。
異例の事態とも言える今回のマイナス金利の導入ですが、市場ではどのように評価されているのでしょう?
また、マイナス金利の導入によって苦境に立たされてしまったと言われる銀行株の値動きはどのように変化したのでしょう。
今回はマイナス金利導入後の銀行株の動向を考察したいと思います。
(出典:四季報)
マイナス金利が導入されるという事は、銀行にとっては日銀にお金を預けているだけで損をしてしまうという事になります。
銀行のビジネスモデルは利ザヤで稼ぐというものです。マイナス金利が導入される事により、今まで日銀から得られていた金利収入が無くなってしまいます。これは、銀行にとって最も安全だった投資先を失った事を意味します。銀行は次なる運用先を見つけなければいけません。
そこで、考えられるのが新たな貸出先を開拓する事です。銀行が積極的に動いていけば貸し出しを受けられる企業が増えます。銀行にとっては新たなリスクを抱えてしまう事につながりますが、経済にとっては血液でもあるマネーが回り始める事によって、新たな起爆剤となるので望ましい事となっています。
その結果、経済が回復していけば倒産リスクも減っていくので、銀行の抱えるリスクも相対的に小さくなっていきます。このように考えてみれば、短期的にはネガティブな材料でも、長期的な視野で見た時には見え方が違ってきます。
<日経平均株価225 1月〜4月>
(出典:Yahoo Finance)
では、ここで銀行の株価と日経平均の動きを比べてみましょう。マイナス金利の導入が発表されたのが1月29日です。その前日と翌日でどれほど動いたのかを確認してみます。28日の日経平均の終値は17,041.45円です。
一方、メガバンクの三菱UFJフィナンシャル・グループの終値は627円となっています。では、次に発表の翌日どの程度動いたのかを確認してみましょう。
<三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306) 1月〜4月>
(出典:Yahoo Finance)
2月1日の日経平均の終値が17,865.23円。UFJは576.1円となっています。日経平均は823.78円上昇しているのに対してUFJは50.9円も値を下げています。それだけ、市場はマイナス金利が銀行に与える影響を重く受け止めた結果といえます。
それでは、4月22日現在の株価で比較してみます。日経平均は17,572.49円。UFJは579.3円となっています。発表前の状態と比較すると日経平均が531.04円の値上がり、UFJは47.7円の値下がりとなっています。日経は3.12%の値上がりUFJは7.61%の値下がりとなっているのです。
しかし、先程にも記したように実体経済の景気が回復していけば銀行のリスクが低くなっていき、貸し出しに回せる金額も増えていきます。その結果、銀行の収益が上がっていく事が予想されます。この先の日本経済の状態にもよりますが、銀行株が秘めている可能性は無視できるものではないはずです。
(カバー写真:四季報)
朝倉大吾
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