勝てば官軍、負ければ賊軍

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野村證券では、「勝てば官軍、負ければ賊軍」という言葉があります。というより、昔の人が使っていて、それを野村の社員が引用することが多いというところでしょう。

意味は簡単、勝ったものが正しく、負けた方に正義はないということである。

この場合、「勝つ」というのは優秀なセールスの成績をあげることであり、「負ける」とは数字が出ないこと。数字が出なければ言い訳無用ということですね(笑)。

ここで大事なのは、方法論やどのような過程かどうか、まだ出ていないペンディング案件は評価されないということ。その月にどれだけの数字(コミッション)があがったのか?がすべてなのである。

もちろん課によって対象顧客が違うし、法人相手であれば、時間軸は長くなるので、毎月の数字のために月初から動き出すわけではない。しかし優秀な営業マンというのは、そういった法人相手のビジネスでも、ちゃんと毎月数字を出してくるのが怖い。要は、法人相手のビジネスは時間がかかるのはわかっているので、それだったら前もって案件を用意しておき、毎月どこかの法人からコミッションがあがるように準備をしておくということである。

そしてその毎月の数字の下に、営業マンごとのセンスやポリシーが異なってくる。つまり数字に色はない(「お金に色はない」に似ているが)ので、同じ月1000万円のコミッションであれば、同じように扱われる。しかしその同じ数字でも顧客満足度は担当者ごとである。つまり無理して数字を出してきた営業マンと、ポリシーあって顧客に接した上で出てきた1000万円とではまた違う。無理な商いをすれば、結局そんな数字は毎月も続かないので、結局賊軍となるのである。

優秀な営業マン(全体の10%くらいだろうか)は毎月の数字も必ず出るし、顧客満足度も高い。そんな人が出世して役員になっていく傾向があるのは、野村もいい会社だな、と思ったものです。

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