投資信託の基準価格と分配金
投資信託を選ぶ際に「基準単価」に重視するのか、「分配金」を重視するのか、という話があります。先に答えというと、これはどちらも重要ではありません。
基準単価は単なる今の「時価」を表しているだけで、その数字にいい意味も悪い意味もありません。大事なのは、その今の基準単価が将来上がるかどうか、です。
次に「分配金」。分配金もファンドがいくらでも決められます。つまり毎月60円出すか、30円だけ出すかはそのファンドのさじ加減次第です。もう少し具体的に話すと、ファンドが分配金を出せば、その翌日それだけ基準単価が落ちます。例えば前日11000円だったファンドが、分配金権利付き最終日をすぎ、その時60円の分配金を出すとなると、翌日の基準単価は「10940円±1日の運用分」となります。つまり分配金というのは、あなたのお金を今引き出すか、将来引き出すかの違いでしかないのです。
分配金の話をすると、海外で毎月分配型ファンドなどありません。なぜなら、分配金を取りたければ、自分が好きな時に、一部売却をして送金すればいいからです。自分が必要ない時は、分配金が出てきても、税金を払わなければいけませんし、そのお金をどうするわけでもありません。だったら、そのまま複利運用してもらった方がいい、ということです。
注:複利運用についてはまた次回ご説明します。
では何を判断基準にすればいいのか?それは将来そのファンドの基準単価が上がるかどうかです。毎月分配型も新興国株式ファンドもヘッジファンドも同様です。基準単価が決まる要素としては
1)株、債券単価の変動
2)為替の変動
3)金利収入
です。要は、そのファンドの中でどのような対象に投資をしていて、どのような運用をしていくのか?というのを、良く理解しなければいけません。
例によって、理解するのに難しい思った方は、遠慮なく私まで相談しに来てくださいね。。
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