資産担保証券(ABS)とは?

近年、REIT(不動産投資信託)やサブプライムローンやCDSに見られるように、どんなものでも証券化できてしまう世の中です。そこで今回は資産担保証券(ABS)のご説明をします。

この「資産担保証券(Asset Back Securities)」とは、企業が保有している資産(売掛債権、リース債権、自動車ローンなど)を担保にお金を借りる(資金調達する)方法です。要は資金を返却できなくなった場合は、担保であるその資産そのものが資金の貸し手である投資家に渡ることになります。そして企業がうまくまわっている限り、借りたお金は満期時に償還され、運用期間中は金利収入としてある程度のリターンが投資家に付与されることとなります。

以前は国内の証券会社でもABS関連のファンドが募集されていたのですが、もうここ10年くらい新規設定を見ていません。ABSそのものが投資家に理解されなかったのか、そもそものマーケットがそれほど拡大しなかったのかはわかりませんが(発祥は米国)、結局はあまり普及しませんでした。

投資家としては、オルタナティブ(代替投資)含め、こうした投資の選択肢がたくさんあるということは分散の観点でいいことですね。ただ問題点としては、こうした複雑な金融商品が増えてきたことで、どこかでサブプライムローンやCDSのようにプロでも中身がよくわからないもの、というほど複雑になっていないか?という点を気をつけなければいけませんね。

※オルタナティブ(代替投資)についてはこちら

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