資産とは?
よく「資産」という単語を目にすると思います。総資産100億円、金融資産10億円、不動産資産30億円・・・などです。しかしちゃんと会計や経営学、金融を学んだことのない方にはこれらの数字を大きいか小さいかという捉え方をしてしまいがちなので、ここで正しておこうと思います。
まず資産とは以下のように表します。
資産=資本+負債
難しい言葉を使っているように思えますが、簡単です。
資本:キャッシュ、預金、定期、株、債券、投資信託など
負債:借金、投資家からの募集
です。
つまり資産が100億円といっても負債(借金)が80億円、資本(預金)が20億円ということもありうるのです。要はそれだけ借金、投資家からの募集をして(借入ができるかどうかの問題もあるが)、不動産なりに投資をしているため、たしかに資産はあるけれど、蓋を開けて見れば借金だらけ、ということもあるということです。
ちょっと額が大きかったので、もっと一般家庭の話をするとこうです。3000万円の住宅を35年ローンで借りて毎月返済している。しかし預金は、というと100万円程度しかない。これが上記と同じ蓋を開ければ借金だらけ、という状態です。
これを金融機関に例えます。最近はバーゼル規制で自己資本比率(上記でいう資産に対する資本の割合)を8%以上にしないといけないという決まりになっていますが、日本の銀行はこれには到底及ばず4%程度というところもあります(資本の定義をねじ曲げてごまかすということは置いておきます)。4%ということは、100億円の資産があったとしたら、自分のキャッシュはたったの4億円しか持っていない、ということです。
ヘッジファンドや株の信用取引でいうと、100億円の自己資金しかないのに、1000億円まで投資をしてしまう、というのがレバレッジですが、これも上記と同じ事を表しています。その結果は皆さん御存知の通り。サブプライムローンやリーマンショックでヒドイものです。
本やネットで資産100億円と書いてあってもすごいと思わないでください。大きな事ばかり言って借金を膨らますビジネスばかりして、投資家からお金を募った後、運転資金がなくなってしまったらそのままトンズラ、ということもよくある話です。
さてあなたの家計はどのような資産状況ですか?借金過剰の資産状況になっていませんか?
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