ファンド乗り換えの法則
毎日多くの相談を受けていて、皆さんに対して一律思うのが、今投資しているファンドから次のファンドに乗り換えることが今の投資(要は損失)をなんとかする方法だと勘違いしている人が圧倒的に多いです。
どういうことかというと・・・
ブラジルレアル債→米国ハイイールド債
米国ハイイールド債→REIT
REIT→ブラジルレアル債
とそれぞれその時の相場で手前勝手なセールストークだけ聞かされて、勧誘をされているだけなのです。上の総関係を見ておかしいと思いませんか?おかしい点は・・・
・どれがいいというわけではなく、とにかくクロスセールスをさせているだけ
・そもそも毎月分配型で分配金の高いファンドの中で選ばせているだけ
・どれもハイリスクでしかも相場に敏感な銘柄ばかり
・どれも同じような価格の動きをしているもの同士(相関関係が高い)
そう、そもそもこのような乗り換えにはまったく意味がないのです。乗り換える目的といえば、乗り換えてくれたら手数料が入ってくるから、ただそれだけ。じゃなければ、もっと違い資産(金、コモディティ、外貨MMF、ヘッジファンドなど)を勧めてくるはずです。しかしそんな投資先、一般の投資家はあまり聞いたことがありませし、まわりの人で持っている人はそんなにいません。まわりと違うだけで不安に思う日本人顧客に対して販売するのは、皆が持っていてわかりやすい(分配金が高い)もので十分なのです。そう、儲かるかどうかはどうでもいいのです。儲からなくても手数料が入るのですから。
多くの個人投資家の方がしているのは資産運用ではなく、証券会社&銀行の営業マンへの反応、だけです。資産運用など遠い存在です。むしろ資産を減らしているのですから、資産運用ではなくギャンブルをしてすった、という言い方のほうが近いと思います。
60歳を超えた方が退職金でこんなことをしていいのでしょうか?
年金生活で今後それ以上の資金が入る見込みがない方がしていい投資でしょうか?
資産運用などほとんどしたことのない主婦やビジネスマンが片手間にしていいものでしょうか?
あなたの大事な金融資産です。人に反応するのではなく、自分自身でよく考えてみてください。
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