証券会社の資料(パンフレット)を見る時の注意点
どの会社のパンフレットもだが、その会社がセールスしたいものについて描いてあるので、その会社にとって都合がいいようにパンフレットなども作成されている。
投資に関しては、投資信託(金融商品)などの資料を作成しているのは証券会社(野村證券など)であったり、資産運用会社(野村證券であれば野村アセットマネジメント)なので、彼らの作るデータはすべてその商品があたかもいい商品であるかのように、また将来上昇するかのように描かれている。しかし金商法上当然だが、断定した書き方はしていない。
今回は皆さんに、証券会社の資料を見る際に、どこを気をつけて見たらいいのか?を客観的に考えられるように、いくつかのヒントを書いておこうと思う。
1)将来の青写真ばかりでなく、過去のトラックレコード(運用成績)がちゃんと描かれているかどうか?
証券会社にもよるが、本当に「将来こうなるといいな」データばかり載せている証券会社も多い。大事なのは過去そのファンドがどのような基準で投資判断をし、どのような成績を修めてきたか?という客観的な事実である。
2)チャートや数字など、都合がいい期間だけ取っていないか?
これは本当によくある。ほとんどの商品パンフレットがそうだと言ってもいい。チャートのトリックである。例えば、日本株のファンドの場合、2003年からのチャートを取ったほうが圧倒的にいい数字に見える。逆に直近の2008年9月以降の数字は載せていなかったりするのもある。ご存知の通り、金融危機があって、大幅に下がってしまったからだ。
「他の資産に比べてこれだけよかった」というチャートもよく見たほうがいい。その期間だけ、しかもその資産と比較したら比較的良かっただけかもしれない。
3)何%上昇というトリック
例えば「今年のGDPが前年度比3.6%成長」と書いてあったとする。この場合、昨年の実績(GDP)が、「一昨年に比べて極端に下がっていただけではないか?」と疑う必要がある。つまり3年間で見ると、+3%、-2%、+3%であれば、一昨年から比べたら、たったの0.?%しか上昇してない。
「売上が40%UP」というのも気をつけたほうがいい。例えばそもそも売上のボリュームがたったの1億円(年間)だった企業が40%UPしても4000万円増えただけである。こんなのは個人商店レベルの話。仮に1000億円の売上がある企業が3%しか売上UPしていなくても、30億円増えていることになる。「%」がすべてではないのである。
皆さん、気をつけて客観的に商品選びをしましょうね。私にはわかりません!!!という方は、お気軽に直接私までご連絡ください。
ツイート