日本国債の国内保有率95%超に
株式相場の低迷で、国内の銀行、生保、年金運用などの資金が安全資産(値動きが少なく、為替リスクがない)である日本国債へ資金が流れこんできた。
保有率はリーマンショック以降増える一方で、とうとう95%を超えた。
以前のブログで国の借金(国債)と個人金融資産の話をしました。その時には国内の国債保有率を86%と言っていましたが、今回出てきた数字を見ると、9%もそれが悪化していることになります。
なにが問題かって、以前のブログも見ていただきたいのですが、一つは海外投資家からは、日本不要と言われているようなものだということ(海外投資家の比率が下がっているため)。
もう一つは日本国民、銀行、生保と運命共同体になってしまっていて、どれかが倒れたら共倒れになってしまうという状況。
最後に、銀行が国債保有率を高めても、決して企業への貸出が増えているわけではないということです。つまりはお金を融通する「金融」という業にも関わらず、リスクを取ることを放棄して、お金を国に戻してしまっているということは、市場へお金が回らないということなのです。当然、お金を借りられなかった企業は、将来のために投資することもできないし、下手をすれば資金繰りがつかず潰れます。
といっても、これは誰が決められるものでもなく、市場が決めるものです。それが資本主義です。個人投資家は、問題点だけ把握しておいて、これがダメな経済状況だということだけ理解しておいてください。
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