リバースモーゲージで老後充実
海外ではよく聞く言葉だったが、最近日本でもリバースモーゲージという言葉が聞かれるようになってきた。リバースモーゲージとは不動産ローン(モーゲージ)の逆(リバース)のことである。つまり通常不動産であれば、その不動産を購入するために、その不動産を担保にお金を借りるのだが、リバースモーゲージはすでに不動産を取得している者が、その不動産を担保にお金を借りるというローンである。
ただしその不動産が無くなれば、住むところすらなくなってしまうということなので、このリバースモーゲージの対象になるのは老後生活を送っている退職者で、生きているうちにお金や資産を自分たちで使ってしまおうという方が対象となる。
こういったニーズは正直たくさんあると思うのだが、問題はこういった新しい金融商品を積極的に扱う(つまりリスクを取る)貸し手があるかどうかだった。私もこの記事を見るまでは知らなかったのだが、現実的に東京スター銀行や中央三井信託、群馬銀行などがすでに行ってきていたそうである。件数は今まで通算で3000件あまりになる。しかも今後の潜在マーケットは10兆円規模だという。
さらに地公体や住宅メーカーなどもあるのだが、最も実績のある東京スター銀行を例に説明をしてみる。借り入れ対象者の年齢は55〜80歳で年収が150万円以上の者。借り入れ限度額は500万円以上1億円以内で、土地評価額の80%が上限となる。金利は使った額に対してだけかかる預金連動型。金利はTIBOR(東京銀行間取引金利)+2.8%なので、現在だと3.42%(ちなみに現在の住宅ローン金利は約2.7%なので、それよりは高め)。東京スター銀行自体を知らない方も地方には多いと思うが、元東京相和銀行で外資のローンスターが再建させた銀行である。店舗も全国28店舗と意外にある。今回のリバースモーゲージの対象者もこれらの支店から2時間以内で行ける範囲と結構幅広い。
おそらく皆さん、知らないというだけだと思うので、このリバースモーゲージを国の政策としてどんどん広めていけば、その分生前に使えるお金が増え、その分その方たちの人生も豊かになりますし、景気に対しても大きくプラスに働くと思います。
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