不動産投信

 前回ご紹介したブラジルレアル債投信に続き、今回はまた少しブームになっている世界不動産投信をご紹介します。

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 まずなぜブームになっているかというと、ブラジルレアル債投信と同様の理由で、昨年の金融危機で不動産価格(REIT価格)も世界的に下がり、安くREITを購入できます。安く買えるというのは、投信でいえば購入単価が安くなるということ、現物不動産でいえば、1億の物件が6000万円で買えるようなものです。将来この価格がさらに下がるかどうかはともかく、以前5%くらいの金利(REITの場合は賃料収入のこと)がつく物件があったとして、1億で500万円/年の金利。家賃収入が変わらないと仮定すれば、6000万円で購入できた物件から同額の500万円/年の賃料が入ってこれば、

500万円÷6000万円=8.3%

となり、かなり利回りの良い投資対象に変わります。当然、この不景気でオフィス賃料もレジデンス賃料も下がってはいますが、不動産価格、REIT価格ほどは下がっていません。つまり今この手の世界不動産投信に投資すれば利回りがとても高くなるのです。仮に1000万円投資をして、ファンドが8%の分配金をうたっていたとして毎月分配型であれば、毎月約66,000円が出てきます(税金はここから10%)。何かと家計に助かるだろうということで、ずいぶんたくさんの主婦、退職者など、所得のあまりない方達が投資をされています。

 ではざっくりそのブームぶりを検証してみましょう。

野村證券:
ドイチェ・グローバルREIT投信

大和証券:
大和は力を入れていないようです。

日興コーディアル証券:
日興・AMPグローバルREITファンド

三菱UFJ証券:
三菱も力を入れていないようです。

みずほ証券:
みずほ世界不動産投信(通貨選択型)

SMBCフレンド証券:
SMBCも力を入れていないようです。

 しかしながら、過去にこういった世界不動産投信がなかったわけではありません。あったのですが、昨年の金融危機で1万円からスタートした単価がすでに相当下がってしまっています。

野村證券:
世界不動産投信(毎月分配型)
時価:4740円(2009/10/31 月次レポートより)

日興コーディアル証券:
日興・AMPグローバルREITファンド毎月分配型
時価:5606円(2009/10/30 月次レポートより)

すでにあったにも関わらず、各社新しいファンドを組成して募集してきます。なぜか?基準単価が5000円では見栄えが悪いからです。つまりセールスしづらいのです。「1万円スタートの新しいもの」の方がイメージが良くありませんか?

 日本はマスコミや毎月分配金のようなところに左右される傾向が大きいです。以前も書いたかもしれませんが、海外で毎月分配というのは複利が効かないので、投資としては良くないというのが常識です。これは議論の余地がないですし、日本人がこういった毎月分配型を好み、「日本で最も大きいファンドであるグロソブが3兆円も資産残高がある」と説明をするとSURPRISE!となります。
 
もしブームに乗って世界不動産投信に投資されるのであれば、

今後不動産市況はどうなるのか?
不動産含め物価はインフレに向かうのか?
REITの倒産はこれからは続かないのか?
為替はこれから円安になるのか?

などなど、リスク面もよく考慮した上で投資してください。

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