米大統領選 オバマvsロムニー
米大統領選が今間違いなく最も市場の注目点となっているが、金融業界では生死を分ける一大事となっている。
オバマ大統領勝利の場合、ボルカールール(投資銀行が自己勘定で売買することやファンドへの投資が禁止)が適用されるされる見通しで、そうなると金融機関はしたくてもリスクを取ったビジネスをできなくなり、大きな収益があげられなくなる(その代わりに潰れるリスクが減るから政府や国民にとってはいいかもしれない)。要はアメリカの銀行が日本の銀行みたいになってしまう、ということである(笑)。
次にロムニー氏が勝利した場合、このボルカールールを認めるどころか、その原型となっているドットフランク法(銀行に過剰なリスクテイクを規制する法律)自体を廃止しようとしている。つまり金融業界にとってはとても都合がいいということになる。 私自身は、そもそも金融業界にとってはというよりも、規制によって社会を決めることを私は嫌うので、ロムニー氏に賛成だが、金融機関たちはそのようなことを主義で決めようとはしないので、見事にロムニー氏指示になっているようだ(笑)。
<オバマ大統領の献金リスト>
1.カリフォルニア大学:70万ドル
2.マイクロソフト:54万ドル
3.グーグル:53万ドル
4.ハーバード大学:43万ドル
5.アメリカ政府:40万ドル
<ロムニー大統領候補の献金リスト>
1.ゴールドマン・サックス:89万ドル
2.バンク・オブ・アメリカ:67万ドル
3.JPモルガン:66万ドル
4.モルガン・スタンレー:65万ドル
5.クレディ・スイス:55万ドル
どちらが勝利するかどうかは毎度蓋を開けてみないとわからないのだが、どちらが勝利するかで、市場には大きく影響を与えることは間違いない。市場活性化にはロムニー氏、市場停滞化にはオバマ氏ということだろう。