欧銀デクシアが解体・国有化へ
ギリシャ発端の欧州危機により、ついに欧州からリタイアする銀行が出てきました。デクシアという銀行は、フランス、ベルギーを中心とする大手の銀行です。そこが2008年リーマン・ショックの時にもベルギー政府から64億ユーロの金融支援を受け、7月のストレステストでも健全と評価されたのですが、この事態です。要はどこの銀行も同じような可能性があるということです。
ただし今回は前回のリーマン・ショックの経験を活かし、デフォルトという形は取らず、解体・国有化という形を取ります。資産別に解体し、各国政府が公的支援をすることで、実質国有化するということです。
ベルギー銀行部門→ベルギー政府に40億ユーロで売却
自治体向け融資→フランス政府系金融機関に売却(検討)
トルコ・ルクセンブルク銀行部門→「バッドバンク」で処理。3カ国が10年間で最大900億ユーロの政府保証をつける
全体の保障比率は以下のとおり。
ベルギー:60.5%
フランス:36.5%
ルクセンブルク:3%
上場も維持し続け、預金も保護されるということだが、今後別の銀行が同様の事態になった時に、各国政府がどこまで保障をし続けられるのか、というのが焦点となる。まだまだ欧州危機は尾を引きそうである。
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