個人の外貨預金が5.1兆円に

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個人投資家が外貨預金を使うことが徐々に増え、直近これだけの円高にも関わらず5.1兆円となった。これは過去最高。

なにが原因になっているのかを考えるにはどこの銀行の外貨預金が増えているのかを見るといい。順番に見ていくと、メガバンクが横ばいで、ネット銀行が2割増。先日ご紹介したソニー銀行のブラジルレアル預金はまだ10億円程度らしいが、ブラジルレアルやメキシコペソのような新興国の外貨預金も揃えているネット銀行の伸び率が多いきいのも納得が行くところ。

しかしネット銀行の外貨預金残高はそうはいっても5300億円。残り4.6兆円くらいはほとんどメガバンクや地銀、ゆうちょ銀行にあるということである。こういった銀行を使っている人たちは・・・

・自分から情報収集をしたり、積極的に投資をしようという人ではない人達。
(調べればネット銀行の方が利便性が高く、手数料も少なく、金利も高いことは明らかだから)
・金融資産が多い人達
・高齢者層

そして、こういった人たちがどうして外貨預金がいいと考えだしたかというと、だいたいが銀行からの勧誘。預金に置いておいても金利がつかないので、外貨預金にして為替手数料などで稼ごう、ということである。

また今、ネット銀行で外貨預金が増えているというが、本当はこれも問題。

・為替を長期で資産として持つ
・日本円100%で保有しておくことがリスクだから外貨へ分散投資する

ということならいいが、実際は為替で利益を儲けたい、しかしFXだとちょっとリスクが高いので、とりあえず外貨預金から始める。というリターンに欲が出てしまっている若い投資家が多いことがそもそも今まで日本で誰も金融についての教育を教えてこなかったことの副産物。いくら外貨預金残高が増えたとしても、結局日本人は島国根性で、日本という小さな領土、日本円という小さな通貨から抜け出すことはできないようである(最後は日本円で損得を勘定するから)。

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