労働力人口が48.7%に
会社員や自営業者、職探し中の人を合計した労働力人口は昨年6241万人となり、総人口に占める割合が48.7%と、全体の半分を切った。つまりこれだけの人で残り半分の日本人(高齢者、子ども)を支えていかなければいけないということである。しかもなぜかこのデータは「職探しをしている人」まで数に入ってしまっているので、このうち完全失業率4.5%は実質労働していないことになる。
半分の人口がもう半分の人口を支えるというのはどういうことか?以下の問題挙げられる。
・税金を払う人ではなく、税金(社会保障など)を使う人が多いということ
・年金を支払う人ではなく、年金受給者が多いということ
・労働人口が少なく賃金が比較的高い(昇給はないが、元々世界的に賃金水準が高い)ので、外国人を雇用するようになる
・日本人家計の収入が減り、支出が増える(高齢者、子ども)ため、家計は節約するようになり、さらに景気が低迷する
人口政策というのは、中国やインドを見てもらえればわかるように(ただし日本と逆の状況)、一つの政権が今しようと思っても、短期間ではなにもしようがない。長期における安定した政権と長期計画のもとに、徐々に労働者人口を増やしていくしかないのである(出生率を増やすこと)。しかし日本の政治に今そのような余裕はない。というよりもここ20年そんな余裕はない。
労働者人口が絶対的に短期的には増えない上に、日本企業の売上の半分以上が海外で生み出されているとなれば、当然雇うべきは外国人。賃金も安いし、多言語、能力も高い。
必然的に日本人の若者は就職率が低くなり、50歳をすぎて労働力が落ちてきている人たちは早期退職という名の元、リストラがされていく。再就職が見つかればいいが、シニア採用(技術ありき)に積極的な外資には英語力とコミュニケーション能力が当然のように必要とされる。ここで採用される人材はまだ収入が見込めるからいいが、採用されなければ今ある金融資産で残りの人生食べていくしかない。あとは取り崩していくだけである。
年金が前の世代のとおりもらえればいいが、それはもうラッキーという言葉意外に表現しようがない。本来もらえるはずのない金額の年金だからである。そのたまたま世論(若者世代)をごまかしてもらえているだけの年金を、いつまでももらえるだろうと信じて、それだけを糧に生きていく人生など、恐ろしい綱渡り人生である。風が吹いたら谷へ落ちる。綱が切れても谷へ落ちる。体力がなくなって足元がふらついたら谷へ落ちる、である。
他人任せの人生はやめましょう。
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