ブラジルレアル建て投信、増加に足踏み

今年、誰もが保有していた(というより、証券会社と銀行がこぞって乗り換え勧誘をしていた)ブラジルレアル建て投信の売れ行きに雲がかかってきました。

きっかけとなったのは以前ブログでもご紹介したブラジルの金融取引税が再度増税をして6%にしたことです。

ブラジル当局としては、金利が高いということと、将来の成長への期待から、外資がブラジルに入ってきてしょうがありません。ブラジルにとってはとても喜ばしいことである反面(日本へは誰も投資してくれないから困っている)、ブラジルレアルという通貨が買われて(上昇して)しまうというデメリットもあります。自国通貨が高くなるというのは、それだけ通貨に信用力ができるという意味ではいいのですが、経済としては輸出を抑える力となってしまいます。日本が円安であったほうが輸出産業や経済にプラスなのと同じで、ブラジルレアルも安いほうがいいということですね。

結果、6%まで上げた金融取引税のせいで、ブラジルレアル建て投信のコストも高くなりました。結果、三菱UFJでは今月9日からブラジル債投信の購入手数料を6%に引き上げています(通常は3%程度)。さすがに6%の手数料は高いですよね(笑)。

新たな投資先として証券会社が考え出しているのが、金利が上昇局面にあるインドオーストラリア。それぞれ6.254.75%なので、ブラジルレアルよりは金利が低いですが、それでも日本よりはマシだということと、金利が上昇局面ということは、その国の通貨も買われる(上昇する)ため、投資をしやすいということもありますね。

ただ一方で証券マンや銀行員が絶対に説明をしないのは、金利が上昇局面に債券投資をするということは、将来金利がまだ上昇するにも関わらず、(将来と比べると)比較的低い金利の今の債券を固定金利で投資させようとしていることです(投信や外債の場合)。これを変動金利にすると外貨MMFとなり、証券会社は儲からない商品となるからです。だから誰も勧めてくれませんし(私は勧めていますが)、だから純資産残高も増えません。

外貨MMFについてはこちら

さて皆さんはブラジルレアル債券投信の代わりにどんなところに投資するのでしょうか?


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