日本の年齢別投票率
日本は民主主義国家。しかし民主主義国家の欠点は、国民投票によって得られた結果はすべて正しいと勘違いしてしまうところにある。今回のデータは日本の年齢別の投票率である。まずこちらをご覧下さい。
(投票率の高い順)
65~69歳:85.04%
60~64歳:83.36%
70~74歳:83.34%
55~59歳:80.36%
(投票率の低い順)
20~24歳:46.66%
25~29歳:52.13%
80歳以上:56.10%
30~34歳:61.15%
まず注目していただきたいのは、投票率の高い世代。断然退職後に年金を意識した人たちが多いのがわかる。また投票の際に最も重要視する問題は「年金・福祉問題」ともハッキリ出ている。
次に注目していただきたいのは、投票率の低い年代。80歳以上はもう投票に行くことが億劫になったり、そもそもあとは任せる、という感じだろうが、その他は断然若い世代が多い。若い世代が投票に行かない理由はいくつもあると思うが、私も同じ30歳として思うのは以下の3つ。
1)そもそも日本の政治全体を信用していない。結局誰に投票しても変わらないという認識がある。
2)政治自体にそれほど関心がない。普段情報収集をするネットや友人との会話の中に一切出てこない。
3)一生日本にいて、安定した企業に勤めてそれなりの退職金をもらって、年金を受給する、という考えが薄い。
3)は正直、私個人の考え方で、一般の若い人はそこまでも考えていないと思うが、1)と2)はそのままだと思う。
もう一つの問題は、人口ピラミッドが逆三角形になっている日本の人口分布からもわかるように、投票率が高い高齢層の人口が多いことである。人口が多く、さらに投票率も高いとなると、日本の民主主義はすべて高齢者だけの意見で決められることになる。すべての者が幸せになる政治など北欧諸国のような例を除いてはほぼ無理である。皆が利権を争うのが政治の世界。この場合、高齢者が若者たちと利権を争っているのである。
利権を争って得られる対価は・・・
・借金まみれにも関わらず「高い年金額」
・若者は絶対にもらえないにも関わらず、今のところ「65歳からもらえる年金の権利」
・そんなにどこか悪いわけでもないのに病院に行ける理由の「保険の1割の自己負担」
若者は漠然と将来自分たちはこんな権利などもらえないとどこかから聞いて感じてはいるが、だからと言って30年後の自分のために今投票をしてその権利を勝ち取ろうとはとても思っていない。それにそこまでちゃんと理解している人もおそらく少ない。結果、出来上がったのが今の「シルバー民主主義」である。
それが民主主義、と言ってしまえばホリエモンと同じ。そんな自分たちの利権だけで物事を考えず、将来の次の世代の日本のためにできることをしていって欲しいものです。それが子孫を残していく人たちの役割ではないのでしょうか。
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