東証、香港からの株売買可能に
世界の株は上昇しているにも関わらず、一向にリーマンショック前まで回復しない日本株。売買高も今年10月までで、すでに上海市場に抜かれている。つまりそれだけ人気がないということであり、人気がなければ株は上がらない。
そこで東証は日本株を日本でなくても海外で売買できるように交渉を進めている。アジアの金融拠点と言えば、東京ではなく香港、シンガポール。そこで東証は今まで日本国内に拠点がないと取引できな方日本株を香港にいながら、シンガポールいながら取引できるようにするのである。
これには香港やシンガポール当局(金融庁)から了解をもらわなければいけないので、それを進めている。これによって外資系金融機関はわざわざ日本株を買うだけのために日本に来る必要もなく、すでにある香港やシンガポールのオフィスで売買ができるようになるのである。
いやいや、先進国と言われる日本の金融市場は実にまだこの程度である(笑)。機関投資家を含め、日本人がこれ以上日本株に投資を増やすわけがありません。そもそも円資産100%というひどいポートフォリオを変えて外貨を増やそうと遅蒔きながら行動していくし、いい加減ハイリスク=マイナスリターンの日本株投資を続ける投資家もいなくなる(信用の空売りをするならともかく)。にも関わらず、こんな状態になるまで放置していたのである。もうこんな状況になって10年近くたつ。10年間は下がる相場を見続け、ちょっと上昇した2005年前後も「次の一手」を打ってこなかったツケである。
さてここから日本株が上昇するかどうかは、海外マネーからいかに日本株市場が魅力だと感じてもらえるかどうかであろう。それがBRICsや米国史上よりも魅力だと感じてもらわなければいけない。