邦銀、海外事業展開へ
昨日、TVで東京系のニュース番組WBS(World Business Satellite)で、三井住友銀行の頭取が出ていたが(あの年齢でまだ退職しないのが不思議)、三井住友銀行含め、他の邦銀も国内の本業である、国内の預金者からお金を預かり、企業へ資金を貸し出すことで儲ける銀行業が今までも、また今後もまったく良くなる兆しがないので、その分を海外事業展開という形で活路を見出そうという。
三菱UFJは先日、英RBSから約5000億円で開発金融(プロジェクト融資)を買い取った。RBSにとっては収益率の悪い事業だが、さらに収益率の悪い三菱UFJからしたら、それでも収益率がいいということ(笑)。ちなみに日本国内での企業へ貸し出しによる利ざやがたったの1%。同開発金融での利ざやは2%を見込めるという。
同時期、みずほは米資産運用大手ブラックロックへ資本参加をするなど、結局本業以外の投資信託での手数料稼ぎ(しかも投資先は国内ではなく海外)に軸を移している。
各銀行とも、今期の収益アップは自己資金での債券売買益から来ているというので、将来も望めるかどうかはまったく不透明。日本の「変われない」現状を最もよく反映しているのが日本の銀行かもしれない。