初の女性ブラジル大統領誕生
投資においても、こういった政治的材料が大事なものである。日本に関しては正直誰がトップになっても、なにも変わらない感が世界で漂っているが、こういったブラジルのような急成長を続けている国に関しては、今後もその成長を続けていけるかどうかのとても大事な要素となる。
今回大統領になったのは、女性初となるルセフ大統領。彼女は今までインフラ投資計画「成長加速計画(PAC)」を先導してきた女性だそう。前大統領であるルラ大統領は彼女のことを「PACの母」と呼び、今回の大統領選も支持したことによって当選が確実となった。
ちなみにPACは主に以下のような政策である。
1)大規模な財政支出によるインフラ投資
2)減税による投資の促進
3)年率5%のGDP成長
2014年にワールドカップ、2016年にオリンピックがあるが、それはあくまでイベントにすぎない。本来の目的はさらなるインフラ整備と長期的な経済成長である。
また日本の個人投資家にとってのポイントとなるのが、このルセフ大統領は前ルラ大統領と同様に投資の抑制を支持しているというところである。PACと逆のことを言っている?と疑問に思うかもしれないが、長期的な経済成長には常に高い経済成長と高いインフレ率との駆け引きである。つまり経済成長はしたいが、インフレというのは長期成長の敵であり、できるだけ抑えておきたいのである。つまりインフレを抑えようと思うとできることは・・・
1)金利を上げる
2)税金を上がる
3)財政支出(公共投資)を控える
ということである。ということで先月、外国からのブラジルレアル債投資に対し増税を行ないました。
結果、ブラジルレアル通貨は売られだし、安くなりはじめました。ブラジルがこの成長を続けるには、自国通貨を安くしておくことが必要なので、今後もこのような動きは続くと思います。またルセフ大統領もこの規制を続けていくと明言しています。要はブラジルレアル通貨は今後も上下変動することが大きい相場が続くということですね。ブラジルレアル建てファンドを保有している方は今大変多いですが、一度利益確定をするのもいいと思いますよ。