世界の銀行、新規性で資本66兆円不足

2008年の金融危機と昨年のユーロ危機を受けて、バーゼル委員会(銀行監督当局で構成されている組織)は新規性を発表した。内容は現在の最低自己資本比率2%を、2019年までに7%に引き上げるというもの。

自己資本比率とは、要は銀行が預金者のお金ではなく、自分たちの銀行の資本として、いくらかいざという時のためにおいておかねければいけないお金。家計でいうと、自分たちが退職した時のための蓄えや、子どもが結婚する時、住宅を建てるための頭金のためのお金がそうである。金融危機でこの自己資本比率の規制を今よりも緩くしていたため、いざ経済危機に陥った時に、自分たちでは対処することができずリーマンブラザーズのようにキャッシュアウト(資本不足)のため破綻してしまうか、citiのように政府にお金を出してもらって救済してもらうかしなければならくなるからだ。

一般的に一企業や一家庭がお金がなくなったら、銀行や消費者ローンで借りる。それがダメなら破産、倒産である。政府や国際機関としては、こういった自由競争で淘汰されていくところは基本的には救いの手を差し出さない。なぜなら、「いざとなったら国が助けてくれる」では、経済として成り立たないし、まともな企業が生まれない。倒産なら倒産で終わりである。

しかし銀行となるとそうはいかない。銀行に多くの一般の預金者が預けているし、企業のお金も預かっている。「金融」の名の通り、お金を融通するのが銀行の役割なので、銀行が潰れてしまっては世の中にお金がまわらなくなり、銀行だけでなく他の一般企業までもが連鎖倒産するおそれがある。だから政府が助けてしまうのである。ちなみにご存知のとおり、バブル崩壊後の日本の銀行もすべてそうである。今なお公的資金がたっぷり入っているままである。

さてこの新バーゼル規制によって、世界の銀行(上から263行)の資本不足は66兆円にも及ぶ。この額がどれくらいかというと、2009年の利益の約2.7倍である。この毎年の利益をその自己資本に充てていけばいいと考えるかもしれないが、すでに今までさんざん市場から資金調達したことで、その償還(銀行にとっての借金返済)が待っているのである。その額はなんと、今年1.8兆ドル、2011年が1.5兆ドル、2012年が1.3兆ドルと毎年1兆ドル(約80兆円)を超えている。これを返済しようにも、もう政府保証(いざという時は政府が助けますよという保証)は使えない(いつまでも甘やかせられない)ので、今度はリスクが高くなる分、高い調達コスト(金利)で資金調達しなければいけない。

世界の銀行が健全化されるのも、まだまだ先(少なくとも2019年前後)にはなりそうです。それまで皆さんはどのような運用をしますか?


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