投信「通貨選択型」が1年間で投資残高が約5倍に

投資信託で設定が相次いでいた「通貨選択型」ファンド。やはりそのはず、資産がこの1年間でなんと5倍になっていた。今や5兆円を超え、投信全体の1割強。直近1年間の6割が「通貨選択型」ファンドへ乗り換えられていた。

「通貨選択型」をもう一度簡単に説明しておくと、外国通貨(ブラジルレアル、豪ドルなど)建てで投資をする投資信託である。これにより投資通貨の金利と投資対象である新興国債券やハイイールド債などの金利収入がダブルでもらえるので、金利が異常に高い。多いもので毎月200円の分配金を出しているものもある。投信は運用していると基準単価が動くが、当初設定時は皆一律10,000円のため、仮に価格が上下変動せず10,000円だったとすると、年利24%ということになる(しかしこれは分配金だけで計算している年利なので、実際の運用とはまったく関係ない)。

投資信託の分配金と基準価格の関係についてはこちら

一番人気はやはりブラジルレアル建て。単純に金利が高いからである。

実はこの「通貨選択型」ファンド、この2年以内の間にできたてホヤホヤのファンドである。そう、つまり2年前は資産残高ゼロ。ということはこの2年間で5兆円もの資産が新しく買われたということである。しかしこれには2つの資金経路がある。

1)今まで他の投資信託で運用していた分

2)今までリスクを取らない資産(預貯金、定期、債券など)で投資をしていた分


です。

1)の場合、2年前を思い起こすと、リーマンショック前後で、皆が損をしていた時。つまり損をしたから、損を早く取り返すためしょうがなく金利の高い「通貨選択型」ファンドへ乗り換えたというパターンである。

2)の場合、今までリスクを取ってこなかった資産が、いきなり年間の変動率30%を超えるような金融商品へ行ったということである(年間変動率が30%ということは、1年後に上が+30%、下が-30%になる確率が65%は存在するという意味。残り35%は+30%以上と-30%以下の半々である)。これは本当にそんなにリスクを取っていいお金なのか?その投資家は本当にそのリスクを理解した上で投資を決めたのか?を考えなければいけない。

そして1)にしろ2)にしろ、この商いによって、証券会社に多額の手数料を支払っていることになる。買付手数料が3%だとして(もっと高い手数料の商品もあるが)、5兆円の3%は1500億円である。

この状態で今年8月の資金流入額は過去2番目で4200億円だそうである。今年8月(先月)時点で、皆さんの資産は利益を出していましたか?私がクライアントからすべての投資状況を細かく開示していただき知る限り、利益を出している投資家はほとんど皆無です。皆、損しているが、なんとかしたくて乗り換えたという方ばかり。ただその乗り換えた先の「通貨選択型」ファンドは上記のようなリスクがあることをご存知ですか?結局今までとなんら変わらない投資(いい時はこっち、下がったらまたこっち、上がったらまたこっちという投資)を続けているだけではないですか?

たぶん商品がいいのか悪いのかを見るのではなく、その投資スタイル(証券会社に作られたものですけど)を見直すところから始めないといけないでしょうね。

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