南米V字回復、成長率4~7%
南米も今年は一気に景気が回復したよう。
利上げをしているブラジルはじめ、アルゼンチン、ペルー、チリ、コロンビアはいずれも今年は4~7%のGDP成長率。
調子が悪いのはベネズエラだけである(マイナス成長)。
こういった経済成長の裏には、やはり欧米の先進国企業の現地への投資が元になっている。プジョー・シトロエンやフィリップスのような大手企業が、南米に工場を建設し、雇用を生み出し、そこから作られた製品で、世界中で価格競争をしている。また現地のブランド戦略にもつながるので、ブラジルなど購買力を持ち出した国の国民は現地で生産されている製品を好んで買う。
リスクは通貨高。利上げをしているブラジルレアル高が、日本の個人投資家にとってはプラスに思えるかもしれないが、現地の人間からしたらリスクとなる。ブラジルから海外への輸出で稼げなくなるからである。現地の成長なしでは利上げもなく、株価も上がらないため日本の個人投資家にもいいところがないのだが、ブラジルレアル安になっても困ることを考えると、やはりそのバランスが必要だと思われる。日本の個人投資家はこのバランスをよく見極めて、ブラジルレアル建て投信に投資しなければならない。