人民元建て商品、香港で増加
先日のブログで人民元建ての債券運用が解禁になるという話をしましたが、それに伴い、香港に拠点を置く金融機関にだけ、個人向けに人民元建て投信を開放することになってきた。
人民元というのは、今までドルとの固定相場制で、それを近年段階的に切り上げをし、バスケット通貨制を取ることで、上昇幅をコントロールしてきた。
もう皆さんご存知かと思いますが、人民元は自由市場にさらせば、絶対に高くなると言われています。それを中国が為替操縦によって、高くならないように意図的にしているのです。これは人民元安、外貨高を保つことで、輸出をどんどんしようということです。安い中国製品を海外に輸出することで中国は儲け、逆にアメリカや日本のような先進国は、中国から不当に安い商品が国内に来てしまうことで、価格競争のできない先進国企業の商品は売れなくなってしまいます。
いつ中国が人民元を完全開放するのか?
これはまだしばらく先でしょう。中国の国内産業がちゃんと育ち、賃金が上昇し、労働者が自分たちの給料でちゃんとモノを買う購買力がついた時に、初めて中国企業は中国国内の販売でやっていけるようになります。それまでは今の13億人以上いる中国人の人口をカバーするには、まだまだ先です。たった1億人程度だった日本でもあれだけの時間がかかったのですから、中国全土(それはそもそも諦めてるのかも知れませんが)が、購買力の持てる水準になるまでには相当の年月が必要となります。
結果、ポイントとなってくるのは、アメリカなどの諸外国からの人民元切上げ圧力に対し、中国政府がどのような姿勢でどのように対処してくるか、というところでしょう。
ということで、個人投資家にとって人民元建て商品というのは、ほぼ負けなしの商品と言えます。ただ金利は2%程度しかつかないので、今の高金利投信で麻痺してしまっている感覚にはちょっと物足りないかもしれません(笑)。また円高になり、利上げがあり債券単価が下がったところで基準価格が下がれば気づいてもらえるかもしれませんが、最初から高い利回り(ハイリスク=ハイリターン)のある商品など求めず、堅実な長期運用をしたいという方には、こういった香港で販売されている人民元建て商品もいいかもしれませんね。
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