相続税、初の還付超過
財務省が発表している2月の税収実績では3兆1998億円。相続税は752億円の還付超過(以前取り過ぎていた税金を納税者へ還付すること)となった。還付超過とはおかしなことかと思うかもしれないが、以前の記事で書いたように、武富士の武井さんの2000億円税還付があったので、しょうがないところだろう。
ちなみに2月だけの統計なので、通年では今回の震災の影響も受けて、税金がどれほど集まるかは疑問なところだが、以下のとおりになっている。
たばこ税:676億円(+23.5%)
法人税:8751億円(+19.2%)
所得税:5816億円(+4.4%)
消費税:1兆1347億円(+2.1%)
日本国民からもらう税金と外国人からも税金があるとすれば、消費税として旅行者や一時滞在者から日本に税金をもらうのがいいというのはよくある話。しかし今回の震災&原発問題で外国人は20万人以上国に帰ってしまった。東京でさえ、六本木のグランドハイアット以外で外国人を見るのが珍しいと感じるようになってしまったくらい(笑)。
ではここで法人税を微妙に下げただけで、さらに下げているイギリスや元々下げた後の日本よりも法人税の低いその他諸国(香港、シンガポールなど)と比べて、日本が今それだけの魅力があるか?というと、正直NOだろう。ジャパンリスクとしてしか見られていないのではないかと思う。仮に株価が一時的に安くなったとして、バーゲンセールで買いたいという企業があったとしても、日本での事業拡大ではなく、世界戦略の中の一齣に過ぎないように思える。
消費税増税のタイミングも法人税下げのタイミングも逃した日本は、今後どうなるのだろう。同じ日本人として漠然とした希望は持ちたいが、具体的な期待を持てるような政治家も政策も客観的事実もない状態。
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