【資産運用Q&A】「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」について
<Q.>(2014年8月時点)
ピクテ・グローバル・インカムを手放そうかどうしようか迷っています。
平成19年に購入したものです。現在の運用損益はー140,000円ぐらいです。
一時期の恐ろしく下がった時に比べたら、今がいい時なのかなと思い手放そうと思いましたが、今後もしかしたらプラマイ0ぐらいにはなるんじゃないかとも思って踏ん切りつきません。投資信託はこれしか持っていなくて、株などには全然疎いのでアドバイスお願いいたします。
<A.>
「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」について
はじめまして、K2 Investment の眞原と申します。 ご質問にお答え致します。
「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)」
【基準価額】 :5,435円(7/31)
【分配金累計額】: 8,780円
【月額分配金】 :50円(年間600円)
【純資産総額】 :約8,802億円
※『河合圭のオフショア投資ブログ(ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型))』について
まずはファンド運用の特徴を確認します。
1.)世界の高配当利回り公益株式への投資
2.)毎月分配型
・ポートフォリオの地域別構成比
北米:約45%
欧州:32%
新興国:9%
日本:6%
・国別構成比(23カ国)
米国:39%
英国:7%
フランス:7%
日本:6%
カナダ:6%
・業種別
電力:26%
総合公益事業:20%
各種電気通信サービス:19%
石油・ガス。消耗燃料:13%
76銘柄での運用で、平均配当利回りが4%です。
分配金で考えた場合、年間約11%の分配金利回りとなるので、ファンドはプラスアルファ残りの約7%程度をこれら株式の売買益や為替差益部分で補うことになります。公益株式は比較的景気動向が軟調な際にもブレが少ないセクターなのでリターンを上げやすいという傾向あります。また、直近のマーケット全体としては米国株式や日本株式、ドイツ、インドなど上昇している株式指数もある一方、他の新興国は軟調であったりと2極化傾向が見られます。今後の株式マーケット全体としては、金融緩和マネーが引き上げられる際にどのように推移するのかという点がポイントです。
・ご質問の「売却時期」に関して。
ファンドパフォーマンスは主には今後の米国経済(米国株式)によります。現在米国で行われている量的緩和(QE3)は年内終了が織り込まれていて、これは株式へはネガティブな情報です。つまり、今の高値圏にある米国株式指数の一時的な調整が考えられます。他には11月に行われる米国大統領中間選挙も今後の米国株式マーケットを考える際に注目です。
ただ、このファンドの仕組上(毎月分配型)、月々の運用が上手く行っていないにも関わらず分配金を出し続けている点(タコ足分配=特別分配)である以上、基準価額の上昇余地は乏しい事が考えられます。
損切りでの売却をして、より投資効率が良い運用を考えられる必要があると思います。
代表&投資アドバイザー
眞原 郁哉