【資産運用Q&A】「インベスコオーストラリア債券ファンド」について

<Q.>(2014年6月時点)

 インベスコオーストラリア債券ファンドについてどう思いますか?
 インベスコオーストラリア債券ファンドは基準価格が下がっているにも関わらず分配金の額はあがっているように見えるのですが、なぜですか?投資先として考えているのですが、いかがでしょうか?

<A.>
はじめまして、K2 Investment の眞原と申します。
ご質問にお答え致します。

(結論からお伝えすると投資されない方が良いファンドです。)
まず、ファンドの運用状況については、月次レポートや運用報告書でご確認下さい。月次レポートから簡単に掻い摘んでこちらに記します。

基準価額:6,869円(6/12時点)
分配金額:150円
純資産総額:約1,570億円
分配金累計額:10,255円
平均直接利回り:4.6%
平均最終利回り:3.6%
平均クーポン:4.9%

 まず、分配金を上げるのは、ファンドの自由なので(厳密には運用報告書や当局規制に則って)、ファンドの運用が上手くいっていなくとも可能です。

 また、分配金の額が上がっているというのは、2013年5月(122期)と直近の133期とを比較した場合のことかと思います。確かに110円から123期以降は150円に引き上げられています。ただ、実際、この分配金の内訳を確認すると、その86%程度は期の収益以外から出されています。(元本払戻金=特別分配金)つまり、基準価額の下落要因でしかありません。

※『河合圭のオフショア投資ブログ(特別分配金と普通分配金)』について

 豪ドル(金利)環境としては、2013年8月から過去最低の2.5%で推移したままです。一方、経済環境そのものは相対的に強くなっているので、今後の金利上昇(豪ドルにはポジティブ、債券単価にはネガティブ)が見込まれている投資環境です。豪ドル資産は持たれても良い資産の1つですが、ハイリスク・ハイリターンな部類ですのでその点には気をつけられる方が良いです。

 

代表&投資アドバイザー
眞原  郁哉

 

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