【資産運用Q&A】「30代夫婦(子供2人)の資産運用の方法」について
<Q.>(2014年2月時点)
将来のために効率的な資産運用をしたいと思っていますが、主人がまったく興味を持ってくれないため、私(妻)一人でネット、書籍など調べています。(主人は資産運用自体には賛成協力してくれています。)将来のデフレ&インフレリスク、為替リスク等々、調べる程どうしていいのか行き詰っております。
下記、現在の資産運用状況です。
些末な内容かと思いますが、この内容の是非、アドバイス等頂ければ嬉しいです。どうぞよろしくお願い致します。
家族構成:夫婦30代前半、娘10才、息子4才
月額余剰資金:平均16万(+2万予備費)
※現在ある程度の預貯金あり。中古持家のため大きな出費の予定は当分なしです。
<毎月の余剰資金の振り分け>
普通預金 8万円
ドル建て年金 約3万円 -60才以降終身$650/月額支給
持ち株(主人会社) 1万円 -会社側から毎月1000円補てんあり
セゾン投信 4万円
ドル建て年金は毎月の支払額が為替により変動します。
なにかドルコスト平均法が使えるような仕組みのプランに変更した方がいいのでしょうか?
余剰資金の割合的にセゾン投信が多いでしょうか?
セゾン投信自体がリスクの分散になるという認識なのですが。
また現在の預貯金からゼロクーポン債を検討中です。
<A.>
はじめまして、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原と申します。
ご質問にお答え致します。
調べて終わりという方が大半ですので良い考え方と行動力です。
また、資産運用においては完璧な「資産配分」や「ポートフォリオ」、「ファンド」や「資産クラス」は存在しません。マーケット環境に応じながら、中長期で資産バランスを考えて「上げ下げ」に賭けるのではない、資産運用されていくことをオススメします。
また、30代前半の段階で、ある程度の預貯金がある点、また月々の余剰資金が16万円程度あるというのは素晴らしいと思います。まだ、お子様が小さくいらっしゃるので、今後の教育資金を準備しつつもご夫婦の資金作りもされていく世代になっていくので、計画的に運用をされる方が良いです。
>「毎月の余剰資金の振り分け」について
普通預金 8万円
ドル建て年金 約3万円 -60才以降終身$650/月額支給
持ち株(主人会社) 1万円 -会社側から毎月1000円補てんあり
セゾン投信 4万円
はい、日本円資産のみに偏らずに、米ドル建て資産をお持ちされる考え方は大切です。
よく考えて頂きたいのは「為替リスク」という点です。質問者さんも含め、ほとんどの方が「日本」に偏在したポートフォリオとなっています。具体的には、
・預貯金:円資産→これは日々使う資金や急な出費として必要。
・持ち家:日本の不動産→日本円資産(仮に大きな災害が起これば、その価値は目減りするリスクが高い)
・保険金:保険の多くは安全運用が義務付けられているので日本国債での運用、また受取は円資産。
・年金:運用先は日本国債、受取も円資産。
・給与:外資系企業以外は、円資産での受取。
・持ち株:円資産で価格変動あり。
・日本の投資信託:為替ヘッジへの投資においても、結局は円資産。
想像されている以上にご自身の総資産は「日本(円)」に傾斜したポートフォリオとなっていると思います。つまり、(起こるか起らないかは別として)日本の金利上昇に伴う、大幅な円安(=実質的にはインフレ)になれば、日本円資産自体は目減りする事に繋がります。詳細はここでは省きますが、詳しくは下記の弊社会長の河合圭の過去のブログ記事URLをご参照下さい。
※『河合圭のオフショア投資ブログ(外貨資産は保険)』について
>「ドル建て年金は毎月の支払額が為替により変動します。」について
なにかドルコスト平均法が使えるような仕組みのプランに変更した方がいいのでしょうか?
はい、ドル建て年金にされる必要は無いと思いますが、中長期での運用においてドルコスト平均法の考え方は必要です。例えば、ブログ記事に記載されているような海外積立投資に関しては、外貨で月々一定金額を積立投資する運用ですので、質問者さんの考えられている運用には沿っています。
※『河合圭のオフショア投資ブログ(ドルコスト平均法)』について
http://k2investment.blog26.fc2.com/blog-entry-310.html
>余剰資金の割合的にセゾン投信が多いでしょうか?
セゾン投信自体がリスクの分散になるという認識なのですが。
はい、割合的には多いです。セゾン投信のポートフォリオを確認しても分かりますが、こちらはバランス型ファンドのようなもので、単に地域別・資産クラス別のインデックス投信を一定割合で分けて投資しているものとなります。日本国債への比率も9%程度あるので、質問者さんの総資産の中にさらに日本国債が組み入れられることになり且つ円資産となります。また、パッシブ運用である以上、投資期間に対してファンドの運用パフォーマンスは低いものとなっています。(投資期間は2度と戻ってこないので、その期間に対するリターンは低いという意味です。マイナスになっていなければ良いというものではありません。)
※『河合圭のオフショア投資ブログ(パッシブ運用)』について
>また現在の預貯金からゼロクーポン債を検討中です。
為替が今後円安になって行くというお考えであるからこそ、ゼロクーポン債への投資を考えていると思いますが、長期で(20〜30年程度)固定出来る資金である場合に限り、投資可能な資産かと思います。ただ実際、条件が良いゼロクーポン債(トレジャリー・ゼロ)に関しては、個人投資家に販売される前に機関投資家が投資するので、良い条件で発行される債券は少ないので注意が必要です。
また、20、30代の資産運用についてまとめているものがありますので、下記YouTubeのURLも併せてご参照頂ければと思います。
※『20、30代の資産運用』について(動画)
代表&投資アドバイザー
眞原 郁哉