【資産運用Q&A】 「日興ピムコ・ハイインカム・ソブリン・ファンド(毎月分配型トルコリラ )」について

<Q.>(2014年1月時点)
 日興ピムコ・ハイインカム・ソブリン・ファンド毎月分配型トルコリラはどのようなファンドですか?


<A.>
はじめまして、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原と申します。
ご質問にお答え致します。

 商品性の確認の為に、弊社会長の河合圭が過去のブログ記事でまとめているものがありますので、まずは下記URLをご参照下さい。

※『河合圭のオフショア投資ブログ(日興ピムコ・ハイインカム・ソブリン・ファンド(毎月分配型トルコリラ )』について

※『日興ピムコ・ハイインカム・ソブリン・ファンド(毎月分配型トルコリラ )』月次レポート

 このファンドでは、新興国債券+新興国通貨(リラ)という2重でハイリスクハイリターン運用をしています。

 昨年末のFOMC(米連邦公開市場委員会)にて、現在のQE3(量的緩和策)を縮小する事が決定されました。この流れは2013年5月22日のバーナンキFRB議長の発言から繋がっているものですが、年末ではマーケットは既に織り込んでいたために新興国資産にとっては、5月のように大きくネガティブには影響しませんでした。

 ただ、この縮小の流れがより明確になって実行されていく場合、新興国資産から投資/投機マネー(や緩和マネー)が引き上げる環境となるので、投資されているファンドのパフォーマンスにはマイナス要因となります。

 また、現在のトルコ経済環境や為替(TRY)をまとめると、全体としては、政治的なリスクが重しとなり、ネガティブになっています。

1.)国債格付に関して、格付会社(Moody's)は現在のトルコ格付見通し(Baa3)は安定的な見通しとして、既に政治リスクは織り込んでいるとの見方をしています。

2.)為替は、対USDで最安値を更新するなど、インフレ懸念も重しとなっており、同時に経常収支の赤字が巨額になっている点も直近のネガティブな要因として捉えられています。同時に、米国のQE3(量的緩和策)の縮小がより具体的に進む場合には、TRYは売却されやすくなります。

3.)政策金利に関しては、過去最低の4.50%で据え置かれている状況です。今後の金利動向によって、質問者さんが投資されているこのファンドのパフォーマンスに影響が出ます。

 リラ自体はハイリスクハイリターンな通貨です。またファンドの投資している内容(新興国債券)自体もハイリスクな部類の資産ですので、質問者さんがそのような運用を望まれていない場合には、売却(損切り)も視野に入れられる方が良いと思います。


代表&投資アドバイザー
眞原 郁哉

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