【資産運用Q&A】「ハイグレード・オセアニア・ボンド・オープン・短期豪ドル債券オープン」について
<Q.>(2013年7月時点)
杏の実 ハイグレード・オセアニア・ボンド・オープン(毎月分配型)(受取) とDSBI短期豪ドル債の2つを保有しています。
オーストラリアは中国と関わりの深い国です。今、中国の経済が大変不安定なこともあり、この2つの投信を保有し続けるか迷っています。保有し続けるべきでしょうか? また、もし、ほかに良い商品があったら教えてください。あまりリスクの高い商品はさけたいです。
この他には
ダイワ高格付カナダドル債オープン(毎月分配型)(受取)
ダイワ J-REITオープン(毎月分配型) (受取)
ゼウス 新光US-REITオープン(受取)
などを保有しており、この3つはほぼ安定しています。
<A.>
はじめまして、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原と申します。
ご質問にお答え致します。
まず、オーストラリア経済と豪ドルについてお伝えします。
▼オーストラリア経済
質問者さんのご指摘の通り、オーストラリア経済は中国を始めアジア地域との繋がりが強い国です。オーストラリアの最大の輸出先は中国で石炭が占めています。中国経済の失速減速に関連してオーストラリア経済が悪化していくという見方もされています。ただ、オーストラリアは液化天然ガスの採掘にも力をれ始めています。今後より輸出する資源としては液化天然ガス(有名なものであればイクシスなど)を採掘し、中国以外の国々への輸出量が増えるので中国の経済リスクを抑える方向に動いていくと考えられます。
▼豪ドル
直近、豪ドルに関連する投資信託(ファンド)が売却・換金されている理由としては、下記3つが挙げられます。
1.) 年内の追加利下げ観測
2.) 中国景気の鈍化傾向
3.) 米ドル金利の推移(USD/AUDの推移)
オーストラリアの国の信用(通貨の信用)は高く、世界中のマネーが集まり易い環境です。ただ、直近は政策金利を下げており、尚且つ年内の追加利下げ観測も根強いので豪ドル資産に流れていたマネーの逆流が起こっています。同時に米国の今後の金利上昇(量的緩和縮小)もポイントとなります。AUD/USD取引においては、米ドル高豪ドル安という環境になりつつあります。
個別に挙げられているハイグレード・オセアニア・ボンド・オープンや短期豪ドル債券オープンの商品性については、弊社会長に河合圭が過去のブログ記事でまとめているので、下記ブログからご確認下さい。
※『河合圭のオフショア投資ブログ(ハイグレード・オセアニア・ボンド・オープン)』について
※『ハイグレード・オセアニア・ボンド・オープン(杏の実)』月次レポート
※『河合圭のオフショア投資ブログ(短期豪ドル債券オープン)』について
※『短期豪ドル債券オープン』月次レポート
既にタコ足分配金(元本払戻金=特別分配金)になっているファンドですので、今後のファンド自体のパフォーマンスが改善していかなければ、質問者さんの実質的なリターンにはならないのでご注意下さい。
※『河合圭のオフショア投資ブログ(特別分配金と普通分配金)』について
※『河合圭のオフショア投資ブログ(投資信託の「人気」と「実力」)』について
代表&投資アドバイザー
眞原 郁哉