【資産運用Q&A】「外国債券の投資タイミング」について
<Q.>(2013年5月時点)
外貨建て債券の購入時期についてです。
全くの素人でありきたりな質問で申し訳ないのですが、外債は現在の円安の時期は購入しない方が良いのでしょうか。
<A.>
はじめまして、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原と申します。
ご質問にお答え致します。
回答から先にお答えしますと「中長期での外債投資に関して、投資のタイミングはほとんど関係ありません。」
まず「為替」についてお伝えします。
現在は、円がほとんどの通貨に対して円安方向にフレています。具体的にUSD/JPYで2008年夏ごろにUSDへ投資をされていて現在まで保有されていれば、全て為替差益になっています。またもっと期間を長く1995年ごろにUSDへの投資をしていれば現在のところ為替差損となっています。投資したタイミングによって結果が違いますね。
為替は相対取引なので簡単に言えば、天秤のようなものです。片方が高くなれば、もう片方が低くなります。ただ、永遠に傾き続ける天秤はありません。「常にどちらかにグラグラと揺れ続けて、時に大きく傾く」と考えれば分かり易いと思います。
短期売買の場合には目先の為替変動が重要な投資判断基準になりますが、中長期で考える場合には天秤がいつかまた傾くので、目先に捕らわれる必要はありません。また、弊社会長の河合圭が過去のブログ記事で外貨資産の保有についてまとめていますので、下記ブログをご参照下さい。
※『河合圭のオフショア投資ブログ(外貨資産は保険)』について
為替(円安)については弊社から同じくブログでまとめていますので、併せてご覧下さい。
※『資産運用相談ホームページブログ(円安で日本人が貧しくなる)』について
次に「外国債券」についてです。
上のブログ記事でお伝えの通り、為替変動は円資産に対するリスクヘッジになります。
円ベースで外国債券を考えられる場合には、下記の様に考えられるのをオススメします。
今後仮に日本がインフレになれば円資産の価値そのものは目減りしますが、外貨資産は外貨ベースで増加するのでその目減り分を打ち消す事ができます。(リスクヘッジ)また逆に、投資をした際の為替レートよりも円高になって外債が償還した場合には、その償還した外貨をそのまま外貨で保有しておきます。その間は外貨ベースで金利も付きますし投資水準までの円安へ反転したタイミングで円に戻すことによって為替差損は無くなります。
結論としては「円安」「円高」という円ベースのみで為替差損益を考えず、その為替(通貨)ベースで考えることが重要になってきます。
代表&投資アドバイザー
眞原 郁哉