【資産運用Q&A】通貨選択型エマージング・ボンド・ファンド(トルコ・リラコース)について
<Q.>(2012年9月時点)
通貨選択型エマージング・ボンド・ファンド トルコリラコースを
今年から投資を開始しましたが、先日からトルコ軍はシリア側に報復攻撃を行ったこともあり、今後の見解が心配です。
このまま応戦し続ければ国自体も傾き、この投資も危ういのではと思っています。
見解をお願い致します。
<A.>
はじめまして、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原と申します。
ご質問にお答え致します。
まずこちらのファンドの特徴を再度確認する上でも、弊社会長の河合圭が以前にブログ記事でまとめておりますので、下記をご参照下さい。
※『河合圭のオフショア投資ブログ(通貨選択型エマージング・ボンド・ファンド )』について
また、個別にアドバイス致しますと、
<トルコ経済見通し>
トルコの10-12月期は経済成長が加速し、年末時点でトルコ政府の目標に達するとの見方です。また、2012年の成長率を4%、2013年、14年の成長率見通しを5%としています。足もとのシリアとの戦闘においては、新興国のカントリーリスクを再認識するきっかけとなりましたし、経済成長率が良いから「TRY(トルコリラ)」の為替水準が強くなっていく(円安方向にフレる)とは限りません。
<投資信託>
上記で確認頂いた通り、この投資信託は比較的ハイリスクハイリターンな資産です。もちろん投資時期にもよりますが、現状ではトルコリラコースではタコ足(元本払戻=特別分配)にはなっていないと思います。ただ、今後も分配金を出し続け、投資信託の中身である投資資産からの金利収入が上昇していかない限り、いずれはタコ足になると思います。
残念ながら、現在日本で販売されている毎月分配型投資信託は中長期(5〜10年)での資産形成には向きません。本来は毎月分配型の投資信託で資産形成をする必要がない投資家(本来の資産形成の観点からは、ほとんどの方が毎月の分配金など必要ありません)が毎月分配型投資信託を保有して運用が上手くいっていないという現状があります。質問者さんもご存知の通り、毎月分配型投資信託はその大半がタコ足(元金払戻し=特別分配金)になっているからです。つまりハイリスクハイリターンな投資信託で運用しているにも関わらずリターンが上がっていないため、毎月自分の預貯金から取り崩している事と変わりありませんので、毎月分配型の投資信託には投資されない方が良いです。
また、マネー雑誌や各金融機関の投資信託の「人気」と運用成果の「実力」は比例しませんのでご注意下さい。下記URLは、同じく弊社の河合がブログ記事にまとめたものですのでご参照下さい。
※『河合圭のオフショア投資ブログ(特別分配金と普通分配金)』について
※『河合圭のオフショア投資ブログ(投資信託の「人気」と「実力」)』について
※『河合圭のオフショア投資ブログ(毎月分配型ファンドのタコ足分配ランキング)』について
代表&投資アドバイザー
眞原 郁哉