【資産運用Q&A】三菱UFJ新興国債券ファンド通貨選択シリーズ(毎月分配型)について
<Q.>(2012年6月時点)
新興国債券ファンド 通貨選択シリーズ<ブラジルレアルコース>(毎月分配型)を購入時価格で300万保有しています。じりじり、基準価格が下がり、元本は現在180万。今までの配当が140万出ていますので、売却すれば3年で20万の儲けになります。ただ、毎月45,000円の配当金が出るので、迷っています。
ここまで下がりきった時に売却はもったいないでしょうか、それとも20万の利益確定をしたほうが賢いのか・・・・・。アドバイスよろしくお願いします。
特別分配金が元本を取り崩しているのは知っていますが、豪ドルのファンドなどは
基準価格も保ち、分配金分増えているので・・・。担当者の勧めるまま、レアルなんて訳の分からない通貨に手を出したのがいけなかった!
<A.>
はじめまして、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。
質問にお答えします。
まず、300万円の投資に対して3年間で20万円のプラスという事であればプラス約6%という事になります。年間でのリターンは約2%です。現在の外貨MMF(豪ドル)の利回りが3.2%ですので、投資信託で運用していた方が外貨MMF(豪ドル)よりも運用成果が良くないことが分かります。この事実から、「新興国債券」への投資リスクを取って、この投資信託で運用をしていてもそれほど大きな運用成果とは言えません(もちろんリスクを取った分、定期預金よりは運用益はありますが)。
分配金について、質問者さんがもしかしたら勘違いされているかもしれませんので、弊社会長の河合圭が以前にブログ記事でまとめた下記をご参照下さい。
※『河合圭のオフショア投資ブログ(投資信託の基準価格と分配金)』について
また、同じく河合が三菱UFJ新興国債券ファンド通貨選択シリーズ(毎月分配型)についてもまとめていますので、商品性の確認の意味で下記もご参照下さい。
※『河合圭のオフショア投資ブログ(三菱UFJ新興国債券ファンド通貨選択シリーズ(毎月分配型))』について
上記を踏まえた上で、質問者さんにとって「分配金」は必要なのでしょうか?
基本的に分配型投資信託の多くは運用がうまくいっておらず、タコ足分配(元本取り崩し=特別分配)がほとんどです。また、通貨選択のブラジルレアル(もちろん豪ドルも含め)については、通貨の性質上がハイリスクハイリターンな通貨ですので、為替の変動(政策金利の変動)によって基準価格が大きくブレやすい商品性です。
※『河合圭のオフショア投資ブログ(毎月分配型ファンドのタコ足分配ランキング)』について(8番目にランクインしています)
結論としてまずは、売却をオススメします。
その後、しっかりとご自身の運用方針を持って資産形成される事をおすすめ致します。
代表&投資アドバイザー
眞原 郁哉
ツイート