【資産運用Q&A】「杏の実・家主生活・グロソブ」について
<Q.>(2012年6月時点)
投資信託 杏の実、家主生活、グロソブを6年くらい前からやっています。
今思えばバカなことをしたとは思ってはいますが、特にこの先しばらく使う予定がないのであれば、そのままにしておいていいと思いますか。
<A.>
はじめまして、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。
質問にお答えします。
まず、各投資信託について、商品性の確認の意味で弊社会長の河合圭が以前のブログ記事でまとめていますので、下記をご参照下さい。
※『河合圭のオフショア投資ブログ(ハイグレード・オセアニア・ボンド・オープン愛称;杏の実)』について
※『河合圭のオフショア投資ブログ(たこ足分配ランキング)』について
※『河合圭のオフショア投資ブログ(グローバル・ソブリン(グロソブ))』について
グローバル不動産投信(愛称;家主生活)については、以下お答えします。
REIT(日本語では不動産投資信託と呼ばれ)の性質上は、そもそも株式投資と同様にハイリスクハイリターンであるにも関わらず、証券マンや銀行員のセールストークによって『株式と債券の間の性質で、比較的安定した収益を上げる』という一種の刷り込みをされて、勘違いをしている投資家が多い金融商品です。
REITについても、弊社会長の河合圭がブログでまとめているので、こちらもご参照下さい。
※『河合圭のオフショア投資ブログ(REIT)』について
そもそも世界REIT市場自体の市場規模は株式市場に比べて小さく、市場を占める比率は北米にかたよっている為に、REIT系投資信託は、主に米国REIT市場の資金の流出入によって大きな価格変動幅が生じます。また株式投資はリスクマネーの受け皿であるのは当然なのですが、REIT市場も株式市場と同様の動きをすることが多いのでリスクマネーの流入出によって株式投資と同様に価格変動が大きくなります。
REIT市場の時価総額を見てみると、以下の通り。
(時価総額)(上場企業数やシェア)
世界REIT市場 約54兆円
北米REIT市場(うち米国が95%以上) 約34兆円 世界の市場規模の約60%を占める
豪州REIT市場 約10兆円 世界の市場規模の約10%を占める
J-REIT市場(日本のREIT市場) 約2.5兆円 世界の市場規模の約6%(約40銘柄のみ)
北米REIT市場の上位セクターを見ると、
ショッピングモール(商業施設)約28%
賃貸住宅18%
オフィスビル15%
医療・介護施設約13%
・・・その他
運用報告書から、ご質問の「家主生活」の投資先の組み入れ国10カ国(米、カナダ、オランダ、フランス、英国、オーストラリア、シンガポール、インドネシア、香港、日本)、銘柄は64銘柄で、通貨は8種類。組み入れから判断してみても、結局のところはハイリスク・ハイリターンな商品です。
最終的に、このままにされるか売却されるかは質問者さんの最終判断ですが、もし仮に持っていればいつかは上がる(損切り=実損確定をしたくない)という淡い期待をお持ちであれば、その考え方は変えられた方が良いと思います。
損切りについても、同じくブログ記事のまとめがありますのでご参照下さい。
※『河合圭のオフショア投資ブログ(損切りのタイミング)』について
代表&投資アドバイザー
眞原 郁哉