【資産運用Q&A】債券投資について教えて下さい。
<Q.>
債券投資について。
リスクヘッジの方法として、ポートフォリオを「株式:債券」の比率をもって対応することがよく言われています。
現状のような株式リスク回避だと、債券が買われる、というようなことも聞きますが、この場合の「債券」というのは何のことでしょうか?
個人的には国債や社債だと思うのですが、個人投資家としては個人向け国債とかになるんですか。
ただ、社債は個人で買えない企業も多く、リスク分散の投資対象としてはなり得るのでしょうか?
あと、株式なら安く買って、自分の好きな時に売ることができますが(信用ならその逆も)、債券って何年物とかあるし、取引に柔軟性というものがないような気がするのですが、どうでしょうか?
<A.>
はじめまして、K2 Investment 投資アドバイザーの眞原です。
質問にお答えします。
基本的に国内の投資における「債券」とは新発10年もの国債のことを指すと考えて良いと思います。10年国債は長期金利の指標として日々売買されているからです。具体的には、銀行の貸し出し金利、住宅ローン金利に影響する指標となっています。
ただ、「債券」にも多数種類があるので、以下URLをご参照頂ければと思います。弊社会長の河合圭が以前にブログ記事でまとめたものです。
※『河合圭のオフショア投資ブログ(債券とは?)』について
※『河合圭のオフショア投資ブログ(個人向け国債とは?)』について
また、基本的には「債券=この定義での10年もの国債」は、発行体(債務者)が債務不履行(デフォルト)しない限りは、元本と金利が保証されて投資家(債権者)に保証されるので、国が破綻するリスクや金利高騰リスク(=途中売却の場合には元本欠損の可能性があり)などが基本的に無いと考えるならば投資妙味がある金融商品となります。
社債に関しては特に大手証券会社(野村證券、大和証券、日興SMBC証券、三菱UFGモルガン証券)であれば、大変の上場企業の引受主幹事に入ってくるので確かに個人向けに発行する企業に限られますが、個人投資家でも投資可能です。リスク分散の観点では、社債は企業の借金なので、発行元企業の信用力(格付けやCDS)が重要になります。また国よりも企業の格付けの方が上という場合もあるので、格付けを比較してのみ判断して投資するのであれば、1つのリスク分散にはなり得ます。
「債券」の途中売買における流動性は株式と比較すれば低いです。
株式市場のように市場がまだ未成熟(個人が売買をするような体制が整いきってないため)だからという理由もありますが、基本的に債券(普通社債や国債)は途中での売却はあまりしないからです。確かに、金利が低下し、債券単価が上昇して途中売却をして利益を上げる銀行や保険会社のような機関投資家はありますし、個人投資家でも10年もの国債を売買する方も中にはいます。ただ、流動性の問題があるので「売りたい」と思って注文を出しても「買い手」が不在であれば売買は成立しないので注意です(これは株式市場でも同様ですが)。また、補足ですが外国債券で一般利付債の場合(他の債券では条件が異なります)、途中売却差益は非課税という税制もあります。詳細は、下記URLの説明からご覧下さい。
※『河合圭のオフショア投資ブログ(DDBとは?)』について
K2 Investment Co.,Ltd
代表&投資アドバイザー 眞原 郁哉