日経225で毎月3%のリターンを出すファンド?
最近、こういった質問をいただきました。
「日経225を運用先として、毎月3%のリターン(配当なり)を出すので、出資しませんか?」という話らしい。(ファンド名も聞いていますが、ここでは敢えて名前は出しません。)
こういった類のファンドはよくいう私募ファンドで、公募投信ではないので、49名以下で募集しなければいけません。というより知り合いに持ってもらうだけのファンドなので、本当は募集すらできません。仲間内で組成するのが基本です。
しかしお金をたくさん集めて、そこで信託報酬や成功報酬を取ることを生業にしている人達は内緒で募集します。
こういったファンドは詐欺ファンドなのかどうか?
中には詐欺ファンドもあると思いますが、実は詐欺でもなんでもなく、ハッキリそういった運用をして毎月3%の配当を出すことを目標として運用していくと言っているだけなのです。誰も必ず3%出しますとは言っていません。運用がよければ出ますし、運用が悪ければ出せないどころか、出資金(元本)すら返せません。結果、ファンドは解散して終わりです(実際にそういったファンドを見てきています)。
投資家はハイリスク=ハイリターンの商品(そりゃそうですよね、月利3%ということは年利36%なんだから)に投資をして予定通り損失が出たということです。
金融庁はこういった商品を取り締まるべきなのか?
これはNOでしょう。そもそもどんなファンドを作るかは個人の自由ですし、どんなものに投資をするかも投資家の自由です。リスクがあるものに投資をして、損をしたら「騙された」というのなら、そんなのはタダのクレーマーでしかありません。わからないなら、投資をしない。商品や運用の仕組みを理解できるなら、自己責任で投資をする、というのが投資の基本です。それを忘れないでくださいね。お役所もお門違いなクレーマーには困っているから、我々のような業者や専門家と相談をして仕組み作りをしているのです。
それともあらゆる投資商品を規制対象にして、社会主義のようにしますか?そんなことをしたら、今でさえ横並びの金融商品ばかりで金融危機によってみんな損している状態なのに、もっと分散もリスク回避もできなくなります。だから、投資家がしっかり勉強して自己責任で投資をしなければいけないのです。人のせいにしてはいけませんよ。
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