ノムラ・ブルークレスト・CTA・ファンド 1006
国内で募集となる久々のヘッジファンドです。今回は野村證券からの『ノムラ・ブルークレスト・CTA・ファンド 1006』。
まず先に申し上げておきますが、このファンドはいいファンドです。オフショアでも有名なファンドで、過去数々の賞も受賞しています。
<ユーロヘッジアワード>
最優秀会社賞(2008年、2009年)
最優秀マネージド・フューチャーズ戦略(2007年、2008年)
<ヘッジファンド・レビュー>
マイケル・プラット(最高経営責任者)欧州シングル・ヘッジファンド業界への最高貢献者に選出(2008年)
<ファイナンシャル・ニュース>
最優秀運用会社(ディスクリーショナル・グローバル・マクロ・シングル・マネージャーファンド)受賞(2008年)
最優秀運用会社(フィクストインカム・シングルマネージャーファンド部門)受賞(2008年)
最優秀運用会社(マネージドフューチャーズ・シングルマネージャーファンド部門)受賞(2008年)
なにがいいかと言うと、まず金融危機のような過去の下げ局面においても、利益を上げ続けていること。下のチャートで一番上がBlueCrest社のファンドです。
いったいどんな運用をしたらこんな好成績があげられるのかというと、マネージドフューチャーズ(別名:CTA)戦略という運用をしています。
要は「買い」も「売り」も常にしていると言うのがヘッジファンド。そのヘッジファンドの中でも、トレンド次第では、大幅に「買い」もするし「売り」もするのがマネージドフューチャーズ戦略です。
このファンドの2010年3月末時点でのポジションは以下の通りです(直近のポジションは運用の関係上公開していません)。
運用対象は株や債券、為替、コモディティなどの先物指数です。こちらを見る限り、コモディティの割合はそんなに高くないようです。
そして他のマネージドフューチャーズ戦略のファンドと違う点は、比較的ハイリスク=ハイリターンだということ。「比較的」を見逃さないでくださいね。日本でも最も有名なMan社のMan AHLというファンドは、これよりももっとリスクを抑えた運用をしています。
しかしこのファンドは下のグラフからもわかるように・・・
年間平均リターン:19.0%
年間平均リスク:14.2%
ですが、こちらに出ているマネージドフューチャーズ平均で・・・
年間平均リターン:6%
年間平均リスク:8%
ちなみにMan AHLは2010年3月時点で・・・
年間平均リターン:16.8%
年間平均リスク:17.8%
です。
最後にこのファンドに投資するのはもちろんいいと思うのですが、それだけでは足りないという話をします。下のグラフをご覧下さい。
このグラフはサブプライムローン問題が出始めた2007年からのチャートですが、マネージドフューチャーズが一番いい運用をしています。これはこの期間で見ているからであって、他の時期はその他の戦略もマネージドフューチャーズ戦略同様にいいパフォーマンスを出しています。
そして注意して見ていただきたいのが、2009年の成績です。このブルークレストはやや下がっていました。しかしその他の戦略のヘッジファンドは、金融危機で大幅に下げた反動もあり、2009年は大幅に上昇しています。
つまりヘッジファンドと一言で言っても色々な戦略のヘッジファンドがあり、これらにもよく分散しておかなければならないのです。
しかし日本国内では、たまにこうやってヘッジファンドを取り上げて募集するだけで、いつでも買えるわけでもありませんし、本当にいい時期に、本当にいいであろう戦略のヘッジファンドに投資することができません。だからオフショアに直接投資すればいいのです。
このBlueCrest社のファンドも直接投資できます。残念ながら最低投資金額は100万ドル(約1億円)からですが(笑)。ただ1億円もなくても、このようなファンドをちゃんと選んで投資することができます。もちろんそれであれば、10年以上運用している過去のパフォーマンスもじっくり見て決められます。
オフショア投資にご興味ある方はオフショア投資入門書(マニュアル)を読んだ後、私までご連絡下さい。
最後にこのファンドは
Aクラス(円建て/為替ヘッジあり)
Bクラス(円建て/為替ヘッジなし)
Cクラス(豪ドル建て)
Dクラス(米ドル建て)
と選べるので、現在保有の資産の通貨にもよりますが、基本CかDを選んでくださいね。
ツイート