東日本復興支援債券ファンド1105 〜野村證券
本日ご紹介するのは、今朝の日経朝刊にも広告が出ていた野村證券の『東日本復興支援債券ファンド1105』です。
このファンドは名前のとおり、今回の東日本大震災の復興を支援するためのファンドです。そのため以下のような特徴があります。
・東日本大震災の復興に寄与すると思われる企業の債券に投資
・信託報酬のうち0.2%を寄付
・購入手数料が0%
です。つまり野村證券が取る手数料といえば、こちらの図にあるように信託報酬0.415%から0.2%を引いた0.215%だけです。仮に1000億円集まったとしてもたったの2億1500万円(毎年)の収益にしかなりません。ビジネスとしてはリスクばかり大きい儲からない商売です。しかしそれでも日経新聞社に広告費を出して、営業マンに人件費を払ってもするのです。偉いと思います。余裕がある企業だからできることです。
利回り等はこちら。正直、投資家にとってのメリットはほとんどありません。年0.83%程度の金利です。預貯金や国債、定期にしておく代わりという程度です。
投資対象先はこちら。国債は30%で、他は事業債(企業の債券)に投資をします。ちなみに東京電力は入っていません(笑)。
問題は野村證券の営業マンがどこまでこのファンドを顧客に紹介するか?ということくらいでしょう。やりがいはあると思います。おそらく銀行からのキャッシュを導入するチャンスでしょう。しかし通常通りの毎月のノルマ(予算)があるのも事実です。しかし購入手数料がゼロですから、どれだけやってもその営業マンの実入りには一切なりません。新規のキャッシュ導入があるだけで、コミッション(会社の収益)にはなりません。
結果、限られた時間の中で、どれほどこの商品をオファーできるかどうか、でその営業マンの資質が見極められるでしょう。こういう時は、すべてのスリープ顧客(口座だけあるだけで何も稼動していない顧客。こういう顧客は基本営業マンは見もしないし、連絡もしない。)に電話するなりして、頑張って欲しいものです。