野村グローバル金融株1003

 今回ご紹介するファンドも単位型。つまり最初の募集期間でしか買えません(だからといって、ファンドがいいか悪いかの判断材料にはなりませんが)。なぜかというと、「早期償還条項」が付いているから。前回ブログでご説明した債券のファンドバージョンだと考えてください。。

 名前は『野村グローバル金融株1003』。名前の通り、世界の先進国の金融株のみに投資しています。個別の銘柄はこういった感じ。

野村金融株_5

ほとんど知っている企業ばかりでしょう。

 銀行が約半分。その他の金融系が半分。欧州とアメリカは半々です。

野村金融株_4

 なぜ金融株かと言うと、世界金融危機によってとても割安になっています。これがPBRから見た株価。

野村金融株_3

PBRとは、今の株価がその企業が持っている資産(時価)から見て、どのくらい上乗せの株価があるか?と見ることができます(式:PBR=株価÷一株辺り純資産)。1倍であれば、資産と同等の価値。それ以上であれば、将来そのくらいの資産になるであろう、ということで株価が形成されています。

 このグラフでいうと、1倍程度なので、安いように思えますが、それで必ず株価が上がるというわけではないですからね、、。

 そして直近の株価の推移。

野村金融株_2

金融危機によって、株価はピーク時の半分になっています。

 このファンドの二つ目の特徴はこの『早期償還条項』。スタート時点の株価の120%(+20%)になったら、早期償還します。つまり、「20%上がったら必ず利益確定しよう」というだけの話。

野村金融株_1

 野村證券は、以前日本株でこのようなファンドを作って、毎度単位型で「今しか買えない」といって買ってもらい、早期償還して「よかったね」と次のファンドを勧めます。ただ普通に考えて、これってただの金融株インデックス(平均)です。HSBCの株を買っておけば十分じゃないでしょうか?上のチャートにもあるように、どれを買っても同じような動きをするわけですから、べつにファンドにしても分散効果は大してないでしょう。しかしファンドにすると、3.675%の購入手数料と、年間1.575%の高い信託報酬があります。

 早期償還がある?そんなもの、20%上がったら、自分で売却すればいいです。株なら指値もできます。先程の購入手数料と信託報酬がない分、このファンドよりは早く利益確定できます。。

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