野村新エマージング債券投信(通貨選択型)
2/5より野村證券で販売開始される、野村新エマージング債券投信(通貨選択型)。今日はそのご説明をしたいと思います。
ポイントは二つ。
一つ目はファンドの対象となる「エマージング債券」。まずはこのグラフを見てください。
これがエマージング債券の内訳です。結構意外に知らない国が多いと思います。あとかなり細かく分散されていると思います。
なぜわざわざ新興国の債券に投資するのか?→それは金利が高いからです。
そのリスクは?→デフォルト(倒産)リスクがあります。そのためにたくさんの国に分散してます。
デフォルトリスクは格付から判断できます。これがその格付のグラフ。
80%以上がBBB格以上(投資適格債)となっているので、ある程度は安心できます。
では二つ目のポイントが「為替プレミアム」です。まず為替プレミアムとは外貨で運用することによって、得られる金利のことを言います。もう少し詳しく言うと、「日本円はゼロ金利で金利がつきませんが、外貨で運用するとその国の金利をもらえます。」。なぜ?と思われますよね。これは「為替ヘッジ」といって、為替の予約をしているからなのですが、ここでは混乱しないように、この「為替ヘッジ」によって、あなたが得するのか損するのかだけの話にしておきます。こちらをご覧下さい。
円とドルは今金利がほぼゼロですが、今回選べる通貨はどこも金利が高い国です。一番高い国でブラジルレアルの8.4%。中国元で1.5%です。これらの金利はすべてあなたがもらえます。つまり外貨で運用すればそれだけ得します。これは年間の金利なので3年持っていれば×3です。
ではリスクとなる為替を見てみましょう。
これは各国の1998年からの為替のチャートです。中国の人民元以外は全部大幅にぶれています(人民元は実質固定相場制なので、ほとんど動いていませんでした)。通常、新興国へは先進国から資金が集まってくるので、通貨は上がるのですが、これだけ上がったり下がったりしています。これがリスクです。どれも資源国通貨と言われていますが、為替で損する可能性があることは否定できません。
それでも私が選ぶとしたら、「ブラジルレアル」か「中国元」でしょう。
まず「ブラジルレアル」は金利が高いです。そして資源国でもあるので、これから基本的に通貨は上昇していくと思います。さらに金利が高いことから、「それだけ為替で損してもいい」です。
次に「中国元」。元は以前固定相場制だったのが、今はバスケット相場制(レンジ内での管理体制)となっています。中国政府が為替操作しているのですが、その分安定した人民元高になっていますし、これからもなっていきます。きっとどこかで「人民元切り上げ」が行われますが、そうなれば以前の日本円が360円→80円になった時のように、為替差益だけで4.5倍になる可能性も秘めています。
注意点:
皆さん、預貯金からこの投信に投資するわけではないと思います。
その時には、今のファンド(もしくは外債、株式)からこのファンドにする意味があるのかを、良く考えてください。
購入手数料も3%します。
以下のファンドを所有されている方は、切り替える必要はありません。
ブラジルレアル債投信
南アフリカランド債投信
豪ドル建て債券
新興国債券ファンド
エマージング債券ファンド