Porton Capital
昨日、シャングリラ東京ホライゾンクラブにてPorton Capitalの勉強会がありました。今日はその内容について皆さんにフィードバックしたいと思います。
Porton Capitalはイギリスにある軍事産業の幹部が独立してできたファンドです。軍事産業から来ていることから想像できるように、ここが作るファンドは全てイギリス政府の管理下にあった研究部門が科学に基づいた研究が行ない、それを民間企業へ市販することで利益を上げます。この研究というのが、映画007のQに代表されるようなイギリス政府機関が行っているため、他国よりも圧倒的な研究者の数、研究資金があります。そのような研究された科学技術を市販するため、一部投資家から資金を調達します。それが今回のようなPE(プライベートエクイティ)です。
今回の科学製品はP2iです。これはあらゆる物質をナノテクノロジーによって防水加工します。防水加工と言えば、服のゴアテックスが有名で、すでに多くのメーカーが使っていますが、今回のP2iは服に限らずあらゆる物質です。例えば傘、ケータイ、靴、ネクタイなどなど、用途は多岐にわたります。すでに交渉段階にある会社だけでも、adidas、nike、callaway、BURTONなどなど、大手主要メーカーです。この市場は5兆円規模と言われ、競合もいない圧倒的な技術にあります。
ファンドの主な条件としては、まずPEのため流動性がありません。つまり一回投資をしたら12〜24ヶ月位の間、ファンドがエグジットをしない限り、現金化できません。またPEのため、いつも時価が算出される訳ではありません。価格の決まり方としては、この製品を受注するメーカーが確定し、そこからこの機械の代金がファンドに入った時です。そこで価格が一気に数十%、数倍に跳ね上がります。こういったPEの面白いところはここです。流動性がないため、上場している株式市場の上下とは全く関係なく、この会社の技術が認められ、市場に広く認められた時には、数倍になって返ってくる楽しみがあります。
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