DWS ロシア・欧州新興国株投信 〜野村證券
本日もかなり古いファンド、私も野村證券にいる時に販売していたファンド『DWS ロシア・欧州新興国株投信』です。
このファンドの特徴は一つだけ。
ロシア・東欧の株式へ投資
いたってシンプルです。まずはこのようにまだまだ発展途上の段階だということを過去の日本のGDPから見てみましょう。
次に各国のGDP成長率。年々増えていくことが予想されていますが、%はそれほど高くないです。4%未満。
次に国ごとに見ていきます。まずロシア。ロシアはやはり原油、天然ガスがネックとなっています。それにより後ほど出てきますが、原油価格(WTI)とロシア株価が連動しています。
次に東欧諸国(チェコ、ハンガリー、ポーランド)。一言で言うとまだまだなのですが、東南アジアと日本&中国、アメリカとメキシコ&カナダがそうなように、地理的にEU圏と近いため、貿易、経済などでも密接に関わっています。
賃金水準と法人税がこちら。いずれも低いので、EU圏の労働排出国という位置づけですね。しかしそのEUの調子が悪いので、なんともこの地域も優れません。
次にトルコ。トルコは労働人口がたくさん。労働人口が多いというのは国としては強みで、消費もどんどん増えていきます。日本のように非労働人口が多いと、彼らは消費しませんので、経済が強くなっていきません。
次に各国の株価指数です。金融危機までは良かったのですが、それ以降はまだまだ立ち直っていません。
為替がこちら。対円に対してはやはり同じように動きをしていて、今なお円高の状態です(投資家にとっては円安になったほうがいい)。原油とロシア株が連動しているというのもこちらからわかります。
このファンドの投資先国がこちら。ロシアが大部分を占めています。
そしてこちらのファンドの設定来のチャートがこちら。一時は良かったんです。しかしリーマン・ショック後、まったくさえません。この地域の株価自体が冴えないこともありますが、ベンチマークであるMSCI EMヨーロッパからも大きく下回っていることから、このファンド自体の運用がうまくいっていないことがわかります。
地域としても今はふさわしくない、ファンドとしてもぱっとしない、というファンドですね。