日興グラビティ・ファンド 〜日興SMBC証券
本日は日興SMBC証券の新商品『日興グラビティ・ファンド』をご紹介します。
まずはこの商品名となっている「グラビティ理論」から。この理論は第1回ノーベル経済学賞の受賞者であるヤン・ティンバーゲンが提唱したもので、「2国間の貿易量は、経済規模が大きく、距離が近いほど大きくなる」という理論です。
そして今回の隣国というのがアジアの諸国。日興の数字によると2030年にはその他地域と比べ、GDP規模が大きく飛躍するそうです。それはやはり人口(特に労働人口)が大きいことと、経済成長とともに彼らが中間所得者層になることによって、大きな消費者となるからでしょう。
そしてそれに伴い、世界から資金が集まっています(直接投資)。この直接投資は金融投資もですが、工場を作るなどの事業投資も含まれています。
こちらが先程も書いた中間所得者の数。
そして彼らの消費額の予想推移です。
そして過去10年間の貿易額の伸びと株価上昇率を分布図にしたものがこちら。日本、台湾、香港など伸び率、株価上昇率ともに低いことがわかります。逆に高いのがインドネシアやインド、中国、タイということがわかります。
最後にこのファンドの投資先ポートフォリオがこちら。なぜか日本が1位。その後中国、韓国、香港、台湾となっているのが、上記数字と矛盾していることがわかります。今後はそちらの方が伸びるということでしょうか?それともグラビティ理論の上で、上位諸国がお互い相乗効果を発揮しているということでしょうか?なんとも言えません。
考え方は新しいものを取り入れてはいますが、結果が出ていない限りは今までのアジア株ファンドとの違いがまだわからない、ということでしょうか。むしろ日本株が入っている分、不安が残ります。
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